人造人間20号を追い詰めたベジータ。

ベジータ「よし!」ボウッ

ベジータ「ガラクタ人形め……岩場に逃げやがったが、すぐに片付けてやる」

ベジータ「キサマらは家に帰ってのんびりミルクでも飲んでやがれ!」

クリリン「ああ、分かった! そうする!」

ベジータ「え?」

クリリン「じゃあみんな、帰ってミルクでも飲もうぜ!」

ピッコロ「うむ」



天津飯「そうだな」

悟飯「はいっ!」

ベジータ「お、おい……!」

クリリン「どうしたんだ、ベジータ?」

ベジータ「!」

ピッコロ「早く追いかけねば、人造人間が逃げてしまうぞ」

ベジータ「キサマらにいわれんでも分かっている!」

クリリン「だったら早く行けよ」

ベジータ「くっ……」

ベジータ「くそったれぇぇぇぇぇっ!!!」ボウッ!

バシュッ!

悟飯「どうしたんでしょうか、ベジータさん……あんなに怒って……」

天津飯「超サイヤ人になると興奮状態になるといっていたから、そのせいだろう」

すると──

トランクス「皆さん!」スタッ

クリリン「あ、お前は未来から来た──」

ピッコロ「トランクス……!」

悟飯「え、トランクスってもしかして……」

ピッコロ「……もう話してもよかろう。こいつはベジータの息子だ」

悟飯&クリリン「ええ〜っ!?」

天津飯「なるほど……だからお前も超サイヤ人になれたのか」

トランクス「あの……戦いがどうなったかを、教えていただけないでしょうか?」

ピッコロ「──というわけだ」

ピッコロ「悟空は心臓病で倒れてしまったが、ヤムチャが連れて帰り……」

ピッコロ「残る人造人間をベジータが追い、俺たちはミルクを飲みに帰るところだ」

トランクス「そうだったんですか……」

トランクス(19号と20号……知らない人造人間だ)

トランクス(やはり俺のせいで、歴史がずれてしまったのか……?)

クリリン「トランクス、お前はどうするんだ?」

クリリン「ベジータに加勢するか? それとも俺たちとミルク飲むか?」

トランクス「そうですね……」

トランクス「ノドも渇いたので、俺もクリリンさんたちにお供します!」

悟飯「でも、クリリンさん」

悟飯「ミルクを飲みに帰るっていっても、どこに行くんですか?」

クリリン「う〜ん、そうだなぁ」

クリリン「たしかカメハウスも、今冷蔵庫にミルクを切らしてたよなぁ……」

クリリン「どこか店で買うしかないか……」

天津飯「!」ピクッ

天津飯「おい、向こうから飛行機が近づいてくるぞ」

ギュウウゥゥゥ……ン……!

ブルマ「ヤッホー!」

ヤジロベー「人造人間はいねえみてえだな」ホッ…

悟飯「ブルマさんとヤジロベーさんだ!」

ブルマ「人造人間は、もうやっつけちゃったの?」

悟飯「いえ、人造人間はベジータさんにお任せして」

悟飯「みんなでミルクを飲みに帰るところだったんです!」

ブルマ「あら、そうだったの」

悟飯「だけど、どこにミルクを飲みに行くかで、悩んでまして……」

ブルマ「あら、だったらウチに来ればいいじゃない!」

クリリン「え、でも……」

ブルマ「ほら、ウチってすっごく広いじゃない?」

ブルマ「だから最近、牛を飼い始めたのよ!」

ブルマ「今なら、搾りたてのミルクをごちそうできるわよ!」

クリリン「ホ、ホントですか!」

悟飯「やったぁ!」

行き先も決まり──

ピッコロ「よし……ではカプセルコーポレーションのある西の都に向かうぞ」

ピッコロ「準備はいいか?」

悟飯「はいっ、ピッコロさん!」

クリリン「いいぜ!」

天津飯「もちろんだ」

トランクス「はい!」

ブルマ「いいわよ〜! アンタ、ちゃんとトランクス抱いててね!」

ヤジロベー「はいはい」

ヤジロベー(このガキが、あの剣担いだ兄ちゃんになるとはねぇ……)

ピッコロ「ではいくぞ!」

バシュシュシュッ……!


<岩場>

ベジータ(くそったれ……!)

ベジータ(どいつもこいつもふざけやがって……!)

ベジータ「出てきやがれ、人造人間! こそこそ隠れやがって、卑怯者めっ!」

20号(そういわれてのこのこ出ていくわけがあるまい……)

20号(スキを突いてベジータのエネルギーを吸収するか)

20号(あるいは研究所に──)

ベジータ「キサマがここに逃げ込んだせいで」

ベジータ「他の連中はミルクを飲みに帰りやがったんだぞ!」

20号「なにっ、ミルクだと!?」バッ

ベジータ「やっと出てきやがったか……」

ベジータ「やはり人造人間にも、ミルクを飲みたいという気持ちはあるようだな」

20号「うむ……当然だ」

ベジータ「ついさっき、あいつらの気が動き出した……」

ベジータ「この方角は──おそらくブルマの家に向かっているのだろう」

ベジータ「俺たちも向かうぞ、人造人間!」

20号「……もちろんだ」ニヤッ

バシュシュッ!


<カプセルコーポレーション>

モォ〜…… モォ〜……

ブルマ「ここで牛を飼ってるのよ」

クリリン「うへぇ〜、牛がいっぱいいる」

悟飯「わぁ〜、可愛いですね!」

天津飯「ほう……」

ピッコロ「…………」

トランクス(未来にはもう牛なんかほとんどいないから、新鮮だなぁ)

ヤジロベー「なんでもいいから、早くミルクを飲ませてくれよ」

ヤジロベー「ずっとお守りをしてたから、ノド渇いちまったよ」

ブルマ「あら、お生憎ね」

ブルマ「ミルクはセルフサービスよ」

ブルマ「飲みたかったら自分で搾って、自分で飲むこと!」

ブルマ「いいわね!」

ヤジロベー「ゲェ〜! マジかよ!」

クリリン「ハハ……さすがブルマさん……」

悟飯「でも、ぼく一度やってみたかったんですよね、牛の乳搾り!」

ブルマ「それじゃあ、乳搾り開始!」

モォ〜…… モォ〜……

クリリン「お、出る出る!」ギュウ… ジョロロ…

トランクス「クリリンさんお上手ですね」ギュウ… ジョロロ…

天津飯「よく乳を出す牛だな」ギュウ… ジョロロ…

ブルマ「当然よ! なんたって、あたしが育ててるんだから!」

ピッコロ「う、うまくいかんな……!」ギュ… チョロロ…

悟飯「ピッコロさん、それじゃダメですよ。こうやるんです」ギュウ… ジョロロ…

ピッコロ(難しい……)ギュ…

ヤジロベー「なぁ、こいつら焼肉にして食っちまってもいいか?」

ブルマ「ダメに決まってんでしょ、バカ!」

ブルマ「さあみんな、搾り終わったわね!」

ブルマ「いよいよミルクを飲むわよ!」

悟飯(ブルマさん、一人だけ一滴も搾ってないのに)

悟飯(ちゃっかり自分の分のミルクを確保してる……)

クリリン「それじゃブルマさん、いただきます」ゴクッ…

天津飯「牛乳を飲むのは久しぶりだな」ゴクッ…

トランクス「いただきます」ゴクッ…

悟飯「いただきます!」ゴクッ…

ヤジロベー「俺はバケツごとだ」ガバッ

ブルマ「お腹壊すわよ……ってアンタには無用な心配よね」

ヤジロベー「うめえ! こりゃうめえぞ!」

ブルマ「でしょ〜!?」

クリリン「うん、うまい!」

悟飯「ブルマさん、とてもおいしいです!」

トランクス「こんなおいしいミルク……飲むのは生まれて初めてだ!」

ブルマ「オ〜ッホッホ、当然よ! なんたって私の牛が出したミルクなんだから!」

天津飯「たしかにうまい……! 餃子にも飲ませてやりたいくらいだ」

ブルマ「連れてくればいいじゃない、せっかくなんだし」

ピッコロ「…………」

ブルマ「あら? アンタは飲まないの?」

ピッコロ「うむ……」

ピッコロ「皆につられてやってきたが、ナメック星人は水しか飲まんのでな」

ブルマ「こんなにおいしいのに、残念ねぇ」

悟飯「でも、水しか飲んじゃいけないってことはないですよね、ピッコロさん」

悟飯「もしミルクがお嫌いじゃなければ、試しに飲んでみたらどうですか?」

悟飯「きっとピッコロさんの口にも合うと思います!」

ピッコロ「……うむ、そうだな」

ピッコロ(俺が飲んでも味のよしあしなど、多分分からんだろうが……)

ピッコロ「では……」ゴクッ…

ピッコロ「!!!」

ピッコロ「う……うまいっ!」

ピッコロ「清流のように透き通った喉越し、とろりとした滑らかで極上な舌触り」

ピッコロ「そしてなにより、牛の生命力を凝縮したような濃厚な味わい……!」

ピッコロ「さらにその奥に謙虚にたたずむ自然な甘味……!」

ピッコロ「これほどうまいものが、この世にあったとは……っ!」

ピッコロ「なぜ俺はこんなうまいものを、今まで口にしてこなかったのだ!」

シ〜ン……

ピッコロ「……なんだ? みんなして、人の顔をジロジロ見やがって」

悟飯「さすがピッコロさん! すごいです!」

ピッコロ「そうか?」

クリリン(ピッコロの意外な一面を見ちゃった気がするぜ……)

一方、カプセルコーポレーションの外では──

ベジータ「やはり、ここだったか……」

ベジータ「だが……どうやらすでに奴らはミルクを飲んでいるようだ」

20号「どうするのだ、ベジータ?」

20号「我々もミルクを飲みにきた、と中に入るか?」

ベジータ「バカヤロウ!」

ベジータ「サイヤ人の王子であるこの俺が、そんなみっともないことができるか!」

20号「し、しかし──」

ベジータ「あくまでここに来たのは偶然、ということにするんだ!」

20号「どうやってだ?」

ベジータ「キサマと俺で、戦いながら入るんだ! いいな!」

20号「だいぶムリがある気がするが……やむをえまい!」

ドカッ! バキッ! ガガガッ! ガッ! ドガッ!

クリリン「なんだ、この音?」

ズガァンッ!

ブルマ「きゃっ!」

トランクス「大丈夫ですか、母さん!」ガシッ

すると──

ベジータ「ふう、人造人間と戦ってるうちに、いつの間にかここまで来ちまったぜ!」

20号「うむ、これはあくまで偶然だ。決してミルクを飲みに来たわけではない」

クリリン「…………」

悟飯「…………」

天津飯「…………」

ピッコロ「…………」

ヤジロベー「…………」

トランクス「…………」

ベジータ「なんだ、その目つきは!? 殺されたいのか!?」

ブルマ「ったく、ミルクを飲みにきたって素直にいえばいいじゃない」

ブルマ「ホント、アンタってバカなんだから」

ベジータ「な、なんだとぉ!?」

ブルマ「ほら、アンタの分のミルク」スッ

ベジータ「くっ……そこまでいうのなら、もらってやる!」

ブルマ「あと、アンタってドクターゲロでしょ? アンタも飲んだら?」スッ

20号「!」ギクッ

20号「わ、私はドクターゲロなどではないが……一杯もらうとしよう」

ベジータ「…………」ゴクッ…

ベジータ「ふん、大した味ではないな……もう一杯だ、ブルマ!」バッ

ブルマ「もうないわよ。二杯目からは自分で搾ってちょうだい」

ベジータ「な、なんだとぉ!? ──くそったれめ!」

20号「…………」ゴクッ…

20号「なんという美味さだ!」

20号「こんなうまいミルクがある世界を、私は征服しようとしていたのか!」

20号「私は……なんという愚かなことを……」ガクッ…

クリリン「す、すげえ……! 人造人間が改心しやがった!」

悟飯「ミルクってすごいんですね!」

モォ〜……

ベジータ「なんで俺がこんなことを……」ギュウ… チョロ…

ベジータ「ちくしょう、ちょっとずつしか出ないぞ!」ギュウ… チョロロ…

クリリン「ベジータ、俺がやり方教えてやろうか?」

ベジータ「だれが地球人の手など借りるものか! ……早く教えやがれ!」

20号「…………」

20号「このミルク、研究所で眠っている16号、17号、18号を起動させて」

20号「飲ませてやりたいのだが、かまわんだろうか」

ブルマ「もちろんいいわよ」

トランクス「──ダ、ダメだ! そんなことは許さんぞ!」

トランクス「これ以上、人造人間を増やしたら──」

ピッコロ「よせ、トランクス」ガシッ

ピッコロ「おいしいミルクを飲む権利、飲ませる権利を奪う権利など」

ピッコロ「だれにもありはしないんだ……」

トランクス「た、たしかに……!」

ピッコロ「行け、人造人間」

20号「……かたじけない!」バシュッ

天津飯「俺も餃子を呼んでこよう」バシュッ

悟飯「ボクはお父さんのところにミルクを持っていきます!」バシュッ

モォ〜……

クリリン「だから、そうじゃないって」

ベジータ「くそったれぇ〜〜〜〜〜っ!」ギュウ… チョロ…


<研究所>

17号たちに、ブルマの家から持ってきたミルクを飲ませるドクターゲロ。

17号「なんてうまさだ……!」

18号「信じられないよ……」

16号「うまい……!」

20号「これで私の役目は終わりだ。どうか、お前たちの手で殺してくれ」

17号「ふん、こんなうまいミルクを飲んだ後に、血やオイルなど見たくない」

17号「許してやるよ、クソジジイ」

18号「あら17号、人間らしいところ残ってるじゃない」

16号「俺も、孫悟空の抹殺などもうやめにする」

20号「おお……! ありがとう……!」グスッ…

20号(あとで19号を修復して、ミルクを飲ませてやるとするか)


<悟空の家>

ヤムチャたちに、ブルマの家から持ってきたミルクを飲ませる悟飯。

ヤムチャ「飲みやすいミルクだな! これなら何杯でも飲めるぜ!」

チチ「ホントおいしいだな〜! とってもまろやかだべ〜!」

牛魔王「こりゃうめえだ!」

悟飯(眠っているお父さんにも、ミルクを飲ませてあげよう)チョロ…

悟空「…………」ゴクッ…

すると──

悟空「うんめぇ〜! こんなうまい牛乳飲んだの、オラはじめてだ!」ガバッ

悟空「すっかり心臓の痛みがなくなっちまったぞ!」

ヤムチャ「悟空!? 特効薬でもすぐには治らないはずだったのに……」

チチ「悟空さ、病気が治っただか!」

悟飯「ミルクってすごいや!」


<カプセルコーポレーション>

ワイワイ…… ガヤガヤ……

ブルマ「それじゃミルクパーティーを始めるわよ〜!」

ブルマ「みんな、どんどん搾って、どんどん飲んでね〜!」

悟飯「クリリンさん、ミルクってすごいですね!」

悟飯「人造人間たちは改心して、お父さんの病気も治って……」

悟飯「ミルクのおかげでみんな仲良くなりました!」

クリリン「そうだな!」

クリリン(そういや俺も昔、悟空と牛乳配達して修業したっけな……懐かしいや)

ワイワイ…… ガヤガヤ……

悟飯「あれ、ところでお父さんとベジータさんは?」

クリリン「ああ、あっちにいるよ」

悟空「いやぁ〜、乳搾りってのはおもしれえなぁ!」ギュウ… ジョロロロ…

ベジータ「俺もだいぶ上達した! 負けんぞ、カカロット!」ギュウ… ジョロロロ…

悟飯「はり合ってますね……」

クリリン「なにしろ、あいつらは宿命のライバルだからな……」

しかし、みんなでパーティーを楽しんでいると──

ザッ……!

セル「見つけたぞ、17号、18号」

20号「まさかお前は……セル!?」

セル「そのとおり」

セル「大きな気が集まっているからもしやと思い来てみたら……当たりだったな」

セル「ここで17号と18号をまとめて吸収し、完全体になってやるぞぉ!」

17号「フン……やってみろよ!」

18号「私たちもただじゃやられないよ!」

ブルマ「まあまあ」スタスタ…

セル「む?」

ブルマ「セル……だっけ? ひとまず落ちついて、ミルクでも飲んだら?」スッ

セル「まぁいい、一口だけなら……」

セル「…………」グビッ

セル「う、うまい!」

セル「なんといううまさだぁ! まさにパーフェクトだぁ!」

ブルマ「でしょ〜?」

セル(──む、パーフェクト!? ということは、もしや!)ニュル…

ジュルジュル……

尻尾の先で、ミルクを吸収するセル。

すると──

セル「うおおっ!?」

バチバチバチ……!

バリバリバリ……!

セル「やはり……完全体になることができた!」シュウウ…

20号「──そうか!」

20号「ミルクは栄養豊富な飲み物!」

20号「ミルクを吸収すれば、17号と18号を吸収せずとも」

20号「セルが完全体になれるのは当然のことだったのだ……!」

ブルマ「へぇ〜、さすがドクターゲロ。的確な分析だわ」

悟飯「すごいや!」

セル「フフフ……完全体となった私のパーフェクトな頭脳で」

セル「すばらしいアイディアを閃いたぞ!」

ブルマ「あら、なに?」

セル「『ミルクゲーム』を開催する!」

トランクス「なんだと!?」

クリリン「ミルクゲームだって!?」

セル「これほどのミルク、液体として飲むだけではもったいない」

セル「チーズやバター、ヨーグルトなど、さまざまな乳製品に加工が可能なはずだ」

ピッコロ「たしかに……!」ゴクッ…

セル「そうして生み出した乳製品の数々を、地球人全員に大々的に提供するのだ!」

セル「ミルクの素晴らしさを広めるために!」

ブルマ「うん、いい考えだわ! スポンサーはウチに任せてちょうだい!」

セル「フッフッフ、ならば宣伝はこの私に任せてもらおう!」


<テレビ局>

カプセルコーポレーションの力で、強引にテレビ出演したセル。

セル「おはよう、世界の諸君……」

セル「ほんのわずかな時間だけ、テレビにおジャマさせてもらうことにした……」

セル「私の名はセルという……」

セル「カプセルコーポレーションのミルク宣伝マンだ……」

ザワザワ…… ドヨドヨ……

セル「さてすばらしい知らせとは……」

セル「今日から10日後──中の都の北西28KSの5地点において」

セル「『ミルクゲーム』という乳製品展示会を開くことにした……!」

ザワッ……!

セル「会場にはカプセルコーポレーションや全世界の牧場でとれたミルクを始め」

セル「ミルクから作ったチーズやバターなどの乳製品を多数用意する予定だ」

セル「興味がある者は、どんどん味わいに来るといい」

セル「さらには、牛の乳搾り体験コーナーや、ミルクに関する勉強会……」

セル「ミルク大飲み大会といった、ちょっとしたアトラクションも用意している」

セル「なお、大会優勝者にはミルク一年分がプレゼントされる……」

オオォ〜……!

セル「そういうわけで、お腹の強さに自信がある者はどんどん参加して欲しい」

セル「さらばだ!」

バシュッ!

『ミルクゲーム』開催の知らせに、国民は歓喜に沸いた。

さらにセルはセルジュニアを生み出し、彼らにも宣伝を手伝わせた。

しかし、セルは苦悩していた。

セル(足りん……!)

セル(地球だけでは足りん……!)

セル(なんとかして、全宇宙に宣伝する方法はないものか……!)

界王『あるぞぉ〜』

セル「!? ──だ、だれだお前は!?」

界王『わしは北銀河の界王じゃ』

界王『わしの力を使えば、全宇宙にメッセージを送れるぞ!』

セル「あ、ありがたい!」

セルは界王の力を借りて、『ミルクゲーム』を宇宙中に宣伝した。

しかし、セルの苦悩は続いた。

セル(宣伝はした……)

セル(しかし、宇宙中からどうやって十日以内に宇宙人を地球に連れてくる?)

セル(私もスピードには自信があるが──)

セル(遠く離れた星まで十日以内にたどり着くのはさすがに不可能だ)

界王神「フフフ、私に任せなさい」

セル「!? ──だ、だれだお前は!?」

界王神「私は界王神です」

セル(界王神!? 界王より上の存在ということか!)

界王神「私の側近であるキビトの瞬間移動の能力で」

界王神「宇宙中の皆さん、というわけにはいきませんが」

界王神「なるべく大勢の方を、地球に招待いたしましょう」

セル「ありがとう!」

界王神「いえいえ、私もミルクが大好きですから」ニコッ

そして、当日──


<ミルクゲーム会場>

ワイワイ…… ガヤガヤ……

クリリン「人がすっげえ集まってるなぁ〜!」

悟飯「ホントですね! ほら、あっちにナメック星人の方々がいますよ!」

クリリン「お、近くにはフリーザっぽい奴がいるぞ」

悟飯「地球だけでなく、宇宙からもたくさん人が来ていますね!」

クリリン「セルの奴、頑張ってたもんなぁ……」

ムーリ「おお、このチーズは非常に美味しい」モグモグ…

クウラ「こっちのヨーグルトもなかなかいけるぞ」パクパク…

ボージャック「このバターはトーストと非常にマッチしているな!」ムシャムシャ…

餃子「天さん、ぼくミルク大好き!」グビッ…

天津飯「あまり飲みすぎるなよ、餃子」

ランチ「やっと見つけたぜ、天津飯! やっぱりここにいやがったか!」

天津飯「なっ……!」ギクッ

ヤムチャ「ハハハ、ランチさんに会うのも久しぶりだな……」


デンデ「ポポさんがミルクで作ったクリームシチュー、とてもおいしいです!」

ピッコロ「な、なんという重厚な舌触りだ……! まろやかでコクがある……!」

神「腕を上げたな、ミスターポポよ」

ポポ「ミスターポポ、嬉しい」


ウミガメ「ワカメ入りの海水にミルクを混ぜると、おいしいですねぇ〜」プハッ

亀仙人「お前の味覚って、変わっておるのう……」

16号「俺はあれから、酪農を始めたんだ」

17号「ツナギもなかなか似合ってるぞ、16号」

18号「17号、アンタも始めたら?」フフッ

19号「この刺激臭……これは96パーセントの確率でブルーチーズです」

20号「それはただの腐ったチーズだ」


カリン「ワシも猫じゃからな! ミルクは大好物じゃ!」

ヤジロベー「ったく、とても武術の神様とは思えねえぜ」


ピラフ「いやぁ〜うまい、うまい! ワハハハハッ!」グビグビ…

シュウ「ミルクって素晴らしいですねぇ、ピラフ様!」

マイ「ピラフ様、口のまわりが白いヒゲになってますよ!」

バビディ「いやぁ〜、ミルクっておいしいねえ、ダーブラ」

ダーブラ「まったくですな。心が洗われるようです」

バビディ「ミルクの力で、予定よりずっと早く魔人ブウも復活したしねぇ〜」

ブウ「オイ、ミルクおかわり」スッ

サタン「なんでチャンピオンであるこの俺がパシリにされるんだ……!」


ブロリー「フハハハハ! うまいな、親父ィ!」グビグビ…

パラガス(ミルクの力でブロリーの凶暴性が抑えられていく……)


ウパ「いっぱい飲んで食べてしまいましたね、父上!」

ボラ「うむ、これも孫悟空のおかげだ」

スノ「中の都はちょっと遠いけど、来てよかったわね!」

ハッチャン「うん。孫悟空、元気そうで嬉しい」

司会『──さぁ、ミルク大飲み大会、ほとんどの参加者がギブアップして』

司会『残り三人に絞られました!』

悟空「うめぇ〜!」グビグビ…

ベジータ「カカロットには絶対負けん!」ガバガバ…

司会『両選手とも、もう30リットルはミルクを飲んでいます!』

セル「うっ……うぷっ!」

セル「も、もう飲めん……」

司会『ここでミルクゲーム主催者であるセル選手、ギブアップだァ!』

セル「ち……ちくしょおおおおおおお……!!!」


チチ「悟空さたち、あんなに牛乳飲んで腹壊さなきゃいいだが……」

ブルマ「孫君とベジータなら絶対大丈夫よ」

クリリン「トランクス、お前はミルクゲームが終わったら未来に帰っちゃうのか?」

トランクス「はい、そのつもりです」

トランクス「ミルクを飲んだら、超サイヤ人の壁を超えることができたので」

トランクス「俺の手で未来を平和にしてみせますよ!」

クリリン「がんばれよ!」

クリリン「──ん?」

ビーデル「私、この前の天下一武道会の少年の部で優勝したのよ! すごいでしょ!」

悟飯「へ、へぇ〜……」

クリリン(悟飯の奴、ちゃっかり同い年ぐらいの女の子と知り合ってやがる!)

クリリン(よぉ〜し、俺も18号にアタックしてみるか!)タタタッ

ワイワイ…… ガヤガヤ……

「ミルクってすごいなぁ!」 「ああ!」 「栄養があるし、おいしいし……」

「お、あんなところでカエルがミルク飲んでるぞ!」 「アハハ、ホントだ!」

地面にこぼれているミルクを飲むカエル。

カエル(ミルクがすごいだと!?)ピチャピチャ…

カエル(バカめ、そんなことに今頃気づいたのか!)ピチャピチャ…

カエル(俺様はとっくの昔にそんなことは知っていたわ!)

カエル(なにしろミルク……牛乳は、ギニュー特戦隊隊長である俺様に──)

カエル(名前が似ているのだからな!)

カエル「ゲロッ、ゲロッ」ピョンピョン…

こうして、ミルクゲームは大盛況のうちに幕を閉じた。

そして──

クリリン「セル、今日はお疲れだったな!」

悟飯「お疲れさまでした!」

セル「ありがとう、二人とも」

セル「しかし、私の戦いはまだ始まったばかりだ」

セル「私はミルクの素晴らしさを、もっともっと広めていかねばならんからな!」

セル「私はミルクゲームを第二回、第三回、と開催するつもりだ!」

クリリン「がんばれよ、セル!」

ベジータ「カカロット……今日は引き分けに終わったが、次こそ決着をつけるぞ!」

悟空「ああ、望むところだ……ベジータ!」

戦士たちは、また一緒にミルクを飲むことを誓い、別れを告げた……。

 ドラゴンボールにまつわる孫悟空や、たくさんの仲間たちの物語。

 お見せできるのは、ここまででおしまいです。

 これからもたぶんいろいろなトラブルが待ち受けているに違いありません。

 でもきっとまた何とか乗り越えていくことでしょう……。

 だいじょうぶ。

 地球にはすごい飲み物があるんです……!

                                 ─ おわり ─ 
 
コメントの数(3)
コメントをする
コメントの注意
名前  記事の評価 情報の記憶
この記事のコメント一覧
1 . @  ID:D25m2hO00編集削除
嘘松
2 . う  ID:uBgLdXiu0編集削除
ジョーカー
3 . 週休4日  ID:CP3Dh5dY0編集削除
おらぁババァ

コメントを書き込む

今月のお勧めサイト



週間人気ページランキング
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

記事検索
月別アーカイブ
タグ
ブログパーツ ブログパーツ