ドラえもん「久しぶりだね、のび太くん」

のび太「そうかな?…そうだね。久しぶりだね、ドラえもん」

ドラえもん「まさか一番乗りがのび太くんだとはね、驚いたよ。いつも遅刻していたくせに」

のび太「小学生のころの話だろ?…やめてくれよ」

ドラえもん「違うよ、中学生も…高校生も!よく遅刻してたなぁ」

のび太「そうだっけ?…そういえばそうだったかな。何してるの?」

ドラえもん「昔の映像を見てるんだよ。…見てみるかい?」

のび太「うん、見ようか。…どれどれ」



ドラえもん「昔と言っても、ちょっと変わってるからね。気を付けるんだよ、のび太くん」

ザザー

おばあちゃん「スヤスヤ…スヤスヤ…」

のび太「あ、おばあちゃんだ。懐かしいなぁ」

おばあちゃん「…おや?のびちゃんじゃないか。…元気してたかい?」

のび太「え?…おばあちゃん、こっちが見えるの!?」

ドラえもん「これはね、昔の人とお話しする道具なんだ。フフフフ、だからおばあちゃんは君と会話できるのさ」

おばあちゃん「私ね、アナタに言いたいことがあるの。…ありがとう、のびちゃん。よく頑張ったね」

のび太「おばあちゃん…」

おばあちゃん「ちょっと前に会いに来てくれて、ありがとう。生まれてきてくれて、ありがとう。…また顔見せてくれて、ありがとう」

のび太「いいんだよ、おばあちゃん」

おばあちゃん「ランドセル姿、とっても嬉しかったよ。…結婚をみれなかったのは残念だけど、とっても嬉しかったの」

のび太「ううん、いいんだよ。おばあちゃん…だから、だから…」

ザザー

のび太「あ」

ドラえもん「あれれ?調子が悪いのかなぁ?…もう!」バンバンッ!

のび太「昔のテレビじゃないんだから、叩いても駄目だよ!」

ドラえもん「あ、でも映ったよ!」

ザザー

スネ夫「お、のび太じゃん!」

ジャイアン「のび太!何やってんだよ!野球しようぜ!」

のび太「スネ夫に…ジャイアン」

スネ夫「いやさーのび太で丁度人数そろうんだよね。…まあ、期待はしてないから大丈夫だよ!」

ジャイアン「ははははは!ちげぇねぇ!…お?何しょんぼりした顔してんだよ!」

のび太「…う、ううん!べ、別にしょんぼりなんかしてないよ!」

ジャイアン「本当かー?」

スネ夫「どうせ、またジャイアンがいじめたんじゃないの?漫画を返さないとかさ…」

ジャイアン「何言ってんだよ!俺の物は俺の物!お前の物は俺の物なんだから、漫画ぐらいいいじゃねぇか!」

スネ夫「もう…強引なんだから」

のび太「あはははは…違うよ、大丈夫だから」

ジャイアン「そうか?…まあ、安心しろよ。のび太をいじめるやつは俺が許さない!のび太は俺の獲物だからな!」

スネ夫「だってさ、のび太」

のび太「……ありがとう、ジャイアン」

ジャイアン「え?な、何気持ち悪い事言ってんだよ」

のび太「ありがとう…僕を守ってくれて」

ジャイアン「だ、だからそれは俺様が後々お前をいじめるからだって言ってんだろ…!」

スネ夫「のび太、頭でも打ったのか?もしかして変なもんでも食べたんじゃ…」

のび太「スネ夫もありがとう。…スネ夫の悪知恵や、とんでもない特技に助けられたことは…何度もあったから」

スネ夫「な、なんだよ!のび太のくせに生意気だな…調子狂うよ!」

ジャイアン「おうよ!…それにな、助けてるのは俺様だけじゃないからな!」

のび太「え?」

ジャイアン「お前もよ…何度も何度も俺達を救ってくれた…。励ましてくれたじゃねーか!」

スネ夫「のび太のくせに生意気だけど…。勇気は認めるよ。ありがとうな、のび太」

のび太「……そんなんじゃないよ。そんなんじゃ…僕は」

ジャイアン「おいおい、しんみりした顔すんなって!」

のび太「僕は…弱虫で、おっちょこちょいで…スポーツだってみんなの足を引っ張って」

スネ夫「今更だなー。…でもまあ、そこがのび太の面白いところなんだけどね!」

のび太「それでも皆、励ましてくれたし、守ってくれた。……嬉しかったよ、本当に」

ジャイアン「…当然だろ、お前は心の友だからなぁ!」

のび太「そうだったね、ジャイアン」

ザザー

のび太「あ、まただ!」

ドラえもん「もう、仕方ないなぁ。…このこの!」パンパンッ!

のび太「何か修理できる道具出した方がいいんじゃない?」

ドラえもん「そんなこと言われてもなぁ…。あ、映ったよ」

ザザー

しずか「…あら、のび太さん」

のび太「しずかちゃん!…その姿、もしかして…」

しずか「そう、これから結婚式なの…あなたと、私とのね」

のび太「そうか、結婚式か。…いつ着ても似合ってるなぁ、ウェディングドレス」

しずか「のび太さんったらぁ…。それ、昨日も言ってたわよ」

のび太「昨日…ああ、過去の僕か。…そうか、そうか」

しずか「本当、のび太さんっておっちょこちょいなんだから…」

のび太「ごめんごめん。…まさか、昔の自分も言っているだなんて覚えてなくて」

しずか「そうね。…ねえ、のび太さん覚えてる?子供の時の事」

のび太「…子供の時?ああ、小学生の時か」

しずか「そう。ドラちゃんや、皆でいろんなところに行ったわよねぇ。…どこでもドア、それにタイムマシン」

のび太「タケコプターで、裏山によく行ったりしてたねぇ」

しずか「そう。…ああ、懐かしいな。昔に戻りたいわぁ」

のび太「…後悔してる?今」

しずか「え?」

のび太「昔に戻りたいくらい…後悔してる?」

しずか「……そうね、後悔はたくさんあるわ。…でもね、それよりも…楽しみの方が大きいの」

のび太「楽しみ?…今から?」

しずか「だってそうじゃない!…もうすぐ、のび太さんと結婚できる。結婚したら赤ちゃんができて…きっと、楽しいんだろうなあぁ」

のび太「…そうだね。すっごく楽しみだね」

しずか「確かに、昔に戻りたいって何度も思ったことはあるわ。大人になって嫌な事考えると、何も知らなかった子供に戻りたいって」

のび太「そうだったんだ」

しずか「でもね!…前に進めたからこそ、色々楽しめるようになった…。学校卒業したり、恋愛したり、誰かと楽しくおしゃべりしたり」

のび太「そうだね、後悔ばっかりは…してらんないね」

しずか「それに…誰かさんと結婚もできるようになった。…うふふ、のび太さんアナタのプロポーズ覚えてる?」

のび太「さ、さあ…?ど、どうだったかなぁ…?」

しずか「その様子だと本当は覚えてるのね…ふふふ」

のび太「さすがしずかちゃん…なんでもお見通しだね…。かなわないよ」

しずか「…私から教えてあげるわ…それはね」

ザザー

のび太「…また、消えちゃった」

ドラえもん「…してたんだね、結婚」

のび太「そうだよ。…プロポーズもしっかりして、皆を結婚式に呼んで…お祝いしてくれたんだ」

ドラえもん「そうかい。…あーあ、僕も見たかったなぁ」

のび太「え?…見てくれてなかったの?」

ドラえもん「どうしてだい?」

のび太「せっかく、ドラえもんのために一席空けておいたのに。…とっておきの席、料理はどら焼き」

ドラえもん「そうかい。…ああ!もしかしてその時雨でお空から君たちの事見れなかったのかもしれない」

のび太「それは残念だなぁ。…とっておきのどら焼き、用意しておいたのに…」

ドラえもん「…見たかったなあ…。全部」

のび太「…結婚式?」

ドラえもん「結婚式も、君たちの子どもも…。全部さ」

のび太「…ずっと、一緒にはいられないよ。人間にも寿命があるんだし、ロボットにもあるんだ」

ドラえもん「そうだね。…ごめんね、最後まで面倒みれなくて」

のび太「昔、僕達の結婚式をタイムマシンで見に行ったことがあっただろ?その時に思ったんだ」

ドラえもん「僕がいない…ってことにかい?」

のび太「うん。…だから、小学生ながら覚悟はしてた。いつか、別れるんだなってことと。そして…」

ドラえもん「…そして?」

のび太「…その時に改めて思ったんだ。…想像しただけで悲しくなるってことは…僕たちはとっても大切な友達なんだって」

ドラえもん「……………そうだね、大切な友達だよ。…ずっと、ずっと。…大切な友達だったね、のび太くん」

のび太「ああ、どこまでも…僕たちは友達だよ。ドラえもん」

ザザー

パパ「おや?のび太、のび太じゃないか!」

のび太「あ、またつながってる…。パパに、ママだ!」

ママ「のびちゃん。何やってるの。…ご飯冷めますよ」

のび太「ママ…」

パパ「はははは!ご飯が冷めるぐらいで、泣くことはないだろ」

のび太「パパ……そうだね、泣くことはないよね」

ママ「ちゃんとご飯食べなさい。…お残しは駄目ですよ!好き嫌いも!」

のび太「うん…好き嫌いしないように頑張るよ」

パパ「そうだな。大きくなって…いずれ、パパと一緒に酒でも飲もう!お、ビール代はのび太がもってくれよ。ははははは!」

ママ「やぁだパパったら。…どうしたの?のび太」

のび太「おいし…そうだなぁ。ママが作ったハンバーグ」

ママ「おいしそうじゃなくて、おいしいの!ちゃんとお野菜も食べるのよ!」

のび太「うん!」

パパ「そうだぞー。お前の名前はのび太!パパたちがみた、大きな木のようにのびのびと育つ子だ!」

ママ「のびのびと…懐かしいわね。のび太を出産した日が」

パパ「そうだなー。あんときは大慌てしたもんだ。あの時のお前は可愛くてなー」

ママ「私達も成績がよくて、スポーツができるこになるって……」

ザザー

のび太「パパ……ママ!………終わっちゃった」

ドラえもん「…懐かしかったね、パパとママ」

のび太「そうだね…。美味しそうだったなー、ママの料理」

ドラえもん「実際美味しかったもんね、ママの料理は」

のび太「そうだね。どうしてあの時、ママの料理を残しちゃってたんだろう」

ドラえもん「残してた時もあったし、無理やり食べさせられてた時もあったよねぇ」

のび太「食べときゃよかった…全部残さず」

ドラえもん「…食べ物のお話してたら、ちょっとお腹すいたな。…どうだいのび太くん。ハイっ!」

テッテレテッテテーテーテー!

ドラえもん「お手軽料理と飲み物〜」

のび太「やっぱり何でもあるね…さすがドラえもん!」

ドラえもん「久しぶりに会ったんだ。…お酒でも飲みなよ」

のび太「大丈夫かな?」

ドラえもん「その年になって何言ってるんだ君は。…それに、僕は君とまだお酒を飲んでないんだぞ」

のび太「あー…そういえば、そうだったね」

ザザー

ドラえもん(昔)「…おやぁ?この道具はもしかして…あ、のび太くん!のび太くんじゃないか!」

のび太「ドラえもん?…ドラえもん!!」

ドラえもん(昔)「何泣いてるんだよ…。もう、まったくのび太君は弱虫なんだからー」

のび太「ドラえもん…ドラえもん!!」

ドラえもん(昔)「もう、分かってるって…。そうだのび太くん、宿題やってるの?」

のび太「ああ……うん!」

ドラえもん(昔)「そう。…ちゃんとしっかりと歯磨きしてる?遅刻してない?」

のび太「してないよ…」

ドラえもん(昔)「してないのに、なんで泣くのさ。…それと、好き嫌いしてない?ジャイアンにいじめられてない?」

のび太「大丈夫さ…大丈夫……」

ドラえもん(昔)「そう、ならよかった。…ねえ、のび太くん」

のび太「ドラえもん?」

ドラえもん(昔)「……君が一人前になれてよかったよ。ちょっと安心した」

のび太「なったよ、僕…なったんだ、立派に…」

ドラえもん(昔)「そうかい。…ありがとうね、のび太くん」

のび太「ドラえもん……ああ、ありがとう」

ドラえもん(昔)「僕が君の友達になれてよかったよ。…ありがとうね、のび太くん」

のび太「僕こそ…ドラえもん!君が一番の友達でよかったよ!」

ドラえもん(昔)「うん。…それじゃあ、頑張るんだよ!」

のび太「ど、ドラえもん?」

ドラえもん(昔)「大丈夫…僕は、どんな時でも君のそばにいるから。…友達だろ、のび太くん」

ザザー

のび太「ドラえもん…ドラえもん!!」

ドラえもん「…過去の僕…か」

のび太「ドラえもん……」

ドラえもん「何だい?」

のび太「僕…一人前になれたかな?」

ドラえもん「…なれたよ」

のび太「僕、皆を幸せにできたかな?」

ドラえもん「できたよ」

のび太「僕…………皆に胸張って『頑張って生きた!』って言えるかな」

ドラえもん「言えるよ。…のび太くん。過去だろうと、未来だろうと、誰にだろうと…」

のび太「ドラえもん…」

ドラえもん「さあさあ、その道具はちょっと調子が悪いんだ。ちょっと休憩がてら一緒に飲もうじゃないか」

のび太「そうだね、ドラえもんとはまだ飲んでないし。…不思議だなぁ」

ドラえもん「何だい?」

のび太「だって、まさかドラえもんと飲みたいと思える日が来るだなんて…」

ドラえもん「そうだね。…パッハー。中々おいしいね」

のび太「本当にね。…この料理も…おいしいな。なんだか懐かしくて」

ドラえもん「だろうね。…ずっと預かっておいたから」

のび太「…誰から?」

ドラえもん「ママから。…のびちゃんの大好物だからって…道具を使って、ずっと保存しておいたんだ」

のび太「そうだったんだ…。おいしい。おいしいよ。おいしいよ…ママ…ドラえもん。おいしいね」

ドラえもん「のび太くん…。そうだね、このお酒もね、パパから預かっておいたものなんだ」

のび太「そうだったんだ…」

ドラえもん「よかったら一緒にのび太と飲んでくれって言われたよ。…ふぅ、ようやく頼まれたことは終わったよ…」

のび太「ドラえもん…ドラえもんは、これからどうするの?」

ドラえもん「まだまだ待つよ。皆を待ってあげなきゃ」

のび太「そうか。そうだよね…ありがとうね、ドラえもん」

ドラえもん「どういたしまして。…さぁーて、これから僕はこの道具を修理しなくちゃな」

のび太「そっか。それもあったね」

ドラえもん「僕の大事な道具なんだ。…皆を見て、皆と会話して…。大事な、大事な道具なんだよ」

のび太「そうだったんだ…」

ドラえもん「ずっと見てたらね…。もう涙なんて枯れちゃうと思ってた。けど、不思議な事に涙ってずっと出てくるんだよ」

のび太「…ごめんね、ずっと一人にさせて」

ドラえもん「一人?…何言ってるんだい。…ずっとそばにいるって言ったろ?…僕たちはずっと友達なんだから」

のび太「そうか。…そうだったね。…ありがとう、ドラえもん。先に行ってるね」

ドラえもん「ああ、行ってらっしゃい!…遅刻しちゃだめだよ!歯はしっかり磨けよ!勉強しろよ!それから…えーっと…」

のび太「うん!…行ってきます!!」

ドラえもん「いってらっしゃーい」

====================================

のび太「……あ、先生」

先生「野比!…久しぶりだな。…どうだった、楽しかったか?」

のび太「はい!…楽しかったです!…先生、僕……」

先生「そうか。それはよかった。…野比、君は本当に大変な生徒だった。勉強はできん居眠りはする…本当に手を焼いたよ」

のび太「その節は…お手数を」

先生「しかし、楽しめたんだ。…ならよかったよ、君は周囲から愛され、楽しく生きることができた。…君は素晴らしい人間だよ」

先生「よかった、私は君が生徒でよかった。…誇りに思うぞ、野比」

のび太「はい!…ありがとうございます」

先生「ここから先は、一人で行くことになるが大丈夫か?君はおっちょこちょいで…」

のび太「…大丈夫です」

先生「……そうか」

のび太「はい!…僕には…大切な友達とずっと一緒ですから!…だよね、ドラえもん」

「フフフフフ」

終わりです

設定としては、
のび太が年老いて死ぬ→天国へ行く道に、ドラえもんが皆を待ってる→ドラえもんと一緒に昔の自分たちと会話する
→のび太は先に天国へ行く→道中で先生と会った

という話です。
 
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この記事のコメント一覧
1 . 名無しさん  ID:8eqzNZZv0編集削除
おはようございます△
走馬灯.....
2 . 名無しさん  ID:9nxfvAlK0編集削除
フフフフフまで読んだ
3 . 名無しさん  ID:QgPE8pfg0編集削除
ドラえもんがずーっと待っていてくれるなら、会える日が楽しみだな。
4 . ななし  ID:78Vvxmgx0編集削除
時系列が変じゃないか?
しずかちゃんと先生以外にはのび太は小学生のままってこと?
5 . 名無しさん  ID:75GtgYRm0編集削除
「久しぶりだね、のび太くん」
まで読んだ
もう閉鎖しろよ、ここ

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