花火大会の会場でゲタの鼻緒挿げてやったのが最初だったか

俺「はい、じゃあここ(片ひざ付いた太腿のあたり)に足載せて」

彼女「あ、ありがとうございます」

ちんちくりんでぺったんこで、実年齢よりかなり幼い感じだったけど、そんな子に足載せられて見下ろされてたら、なんとなく嬉しいというか気持ちいいというか、微妙な感情こみ上げたっけ

これ話すと、それなんて時代劇?とか言って笑われるんだが

近所じゃそこそこ評判の良い飲食店を経営していたウチの実家は、お祭りがあると屋台を出す
就職後、数年ぶりに帰省した俺は、花火大会でその屋台の手伝いに駆り出された



夜になってもまだ蒸し暑い中、いちゃつくカップルや楽しそうな親子連れを尻目に
一生懸命タコヤキを焼いていると、当時まだ地元の大学に通っていた従妹に呼び出された
自分も同じ花火大会にきているからちょっと顔を貸せ、という

こっちは短い夏休みにまで額に汗して労働に勤しんでるというのに、のんびりカレシと花火見物かよブルジョワジーめと思いつつ、言われたとおりに迎えに行ったら、従妹が連れていたのが男じゃなくて、彼女だった
パッと見は中学生くらいかと思ったが、そのとき16歳の高校二年生

花火見物のついでに俺をおちょくろうと思って、来る途中、ゲタの鼻緒が切れたんだと
自分達では直せないが、俺ならなんとかするだろうと思って助けを呼んだんだと

そこで、初対面の挨拶もそこそこに、持ってた手ぬぐいの一番キレイな端を裂いて、その場で挿げてあげたのが上記で、それが初対面

彼女、緊張してるのかテキヤ怖えと思われてるのか、とにかく雰囲気が凹んでいたので、せっかくだし楽しんでもらおうと、ウチの屋台でタコヤキと飲み物をご馳走した
こっそり2〜3コおまけしたりして

「ていうか、実家帰ってきてまで働いてる!m9(^Д^)」

「うるせえよ、オマエの分はタコ無し(´・ω・`)」

そんなアホみたいな俺と従妹の遣り取りを見てようやくクスッと笑った顔は、
今思い出してもかなりかわいらしかったよ

俺がずっとタコヤキ焼いてた花火大会の期間中、彼女もう一度遊びに来た
今度は同じ学校の友達を連れて、この間はありがとうございましたって、何度も言ってた
俺は俺で、自分が鼻緒挿げたゲタをカラコロ鳴らして歩いてるの見て、良かったちゃんと履けてるって単純に安心して、嬉しかったんだよね

夏休みが終わってまた仕事に戻ったその年の冬、クリスマスの少し前
遊びに行くのにホテルが取れないという従妹と彼女を、俺の部屋に泊めることになった

当時の俺は本来妻帯者向けの間取りのマンションに一人で住んでいて、部屋は余ってた
その上イベントホールやライブハウスに行くのに都合が良い立地条件でもあって、時々、夜遅くまで遊んでて電車無くした職場の同僚や友達が泊まりに来ることがあった

もちろん、お客さん用の寝具なんかも揃えてあり、従妹本人だって過去に何度か泊まってる
さすがにカレシ連れは不許可だが、そうでないなら俺としては問題ない
だから”二人だけどアンタも知ってる子だから大丈夫”とだけ言われても深く考えなかった
その子が胸の大きい子だと良いなとか、ちょっと期待したりしてな

彼女は確かに俺の知ってる子には違いないけど、花火大会の日以来メールを何度かやりとりしたくらいの関係だったし、そもそも未成年だし
事前に知ってればお断りしたんだが、全て確認しなかった俺が悪い

緊張しすぎのエアお辞儀連発しながら、電話でお母さんにきちんと挨拶をした
彼女の両親に従妹が信用されていたお陰ですんなり話ができたけど、あんなに緊張したのは
結婚の挨拶に行ったときくらいだな

俺としては、その時はまだよそ様のお子さんを預かったくらいのつもりでいた
だからもちろん妙な下心なんかなかったけれど、仕事から夜遅く帰っても部屋が明るいとか、おかえりなさいって迎えてくれる声があるとか、そういうのは新鮮で嬉しかった

従妹達が帰る前日の晩、たまたま早く帰宅できたので、彼女からいろんな話を聞いた

もう一度会いたくて従妹に相談したけれど、まさか部屋に泊まるとは思ってなかったこと
初日のお母さんとの電話を見て、考えていた通りの人だと思ったこと
泊まりに来てからその日まで、嬉しくて全然眠れなかったこと
それから、聞いても引かないで欲しいと前置きしつつ、修理しちゃったら仲良くなれない気がして、花火大会のゲタはあの日のままにしてあること

彼女は真剣で一生懸命だったから、俺もマジメに応えた
すぐに会いにいけるわけでもないし、春になれば三年生だから、まずは受験に集中して欲しい
俺のことは大学生になって新しい生活に慣れてから、改めて自分自身に確認して欲しい
とまあ、年上の異性に憧れるのは通過儀礼みたいなもんだから、冷めたら冷めたで良いけど、冷めなかったら実際俺はどうするのかって、考える時間を稼ぎたかったんだよね

俺としては、ただ親切でやった事をそんなに大事に思ってたのかって、ゲタの話がとにかくショックで、従妹達が帰った一人の部屋がやたら静かに思えたっけ

それからは、彼女は実家に帰って勉強で俺はあくせく働くという、いつもの生活に戻った
勉強の邪魔も気持ちを煽るような真似もしたくなくて、俺の方からは何もしないと決めたので、その後のやりとりは、時々彼女から来る時候の挨拶しかないみたいな堅いメールに、勉強頑張ってとか体に気をつけてとか、そういう当たり障りのない返事をする程度

とは言え、慕ってくれてるという気持ち自体はもちろん嬉しいから、外出の途中で神社を見かければ手を合わせたり、初詣は賽銭多めで合格祈願してみたりと、回りくどく間接的に彼女のことを気にかけてはいたんだけどね
後になってその話をしたら、合格できたのはきっとそのおかげですって笑ったっけな

再会したのは彼女の受験が終わった後、初めて会った日から二年目の夏
夏休みに実家に帰る予定なら、また一緒に花火大会に行きませんか?と誘われた
それから、自分の気持ちをちゃんと考えたので話を聞いて欲しいですって

自分でしっかり考えた上でそれでも俺が良いと言ってくれるなら、その気持ちにはマジメに応えなきゃいけないと、俺はそう思った
あんまり惚れられ慣れてないから、重い直球飛んでくると扱いが難しいんだよね

花火大会当日、初めて会ったのと同じ場所で、久しぶりに彼女と会った
さすがに、初めて会った日より多少大人っぽくなってたかな

「どう言おうかちゃんと考えてたんですけど、顔見たら頭の中真っ白になっちゃいました」

彼女はそう言って、緊張したような困ったような、そんな難しい顔をした

俺の方も、その顔とその言葉と彼女のゲタの鼻緒見たら、頭が真っ白になった
そういえば願掛けなんだって、直したら仲良くなれない気がして鼻緒そのままなんだって、そんなこと言ってたっけなって思いだして、いてもたってもいられなくなった

ずっと俺のこと想ってくれてありがとうとか、もうなんにも言わなくていいよとか、彼女に笑ってもらえるまで、とにかく安心できるような言葉をたくさん並べた

「ありがとうございます、嬉しいです」

って言って喜んで笑った顔と、繋いだ手の妙な冷たさを今でも覚えてる
人間って緊張すると手が冷たくなるのな

と、以上がその後の顛末でございました、長々とおつきあいどーも

さて、その夜のシチュエーションの策を弄した感じがどうも彼女に似合わないと思っていたら、全ては、好みのタイプじゃない彼女に俺をゲットさせるための、従妹の入れ知恵だったらしく、

「Sっ気のある巨乳ちゃんなら、何もしなくたってアンタなんか秒殺だけどね!m9(^Д^)」

と、当の本人は述懐します。
まあよくご存知でって感じだわな (´・ω・`)

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この記事のコメント一覧
1 . 名無しさん  ID:ZkCR4T4v0編集削除
ぐーっどもももーにぃーん!もげるのじゃ!
(別所哲也風味)
2 . 名無しさん  ID:bEx6Q7500編集削除
ちょっと鼻緒を挿げる練習してくる

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