1

胎児(もうすぐ妊娠5ヶ月)に本を読んであげる!と意気込んで、読み始めた。

「エンジン。エンジンは、内部で燃料を燃やして熱を発生させ〜」

嫁よ、それは俺が趣味で買った車の本だ。
イラストは多いけど子供向け絵本じゃない。

その後、桃太郎のストーリーを語りはじめたのだが、

「おばあさんは川底の石で足を滑らせないように細心の注意を払いながら、大きな桃を……」
「やがて青年となった桃太郎は、毎日の畑仕事で鍛えられ……」
「鬼ヶ島に到着した桃太郎、まずはキジに空から島を偵察させ……」

違う、俺の知ってる桃太郎と何かが違う。

とりあえず、これから何か絵本を買って帰ろうと思う。



2

少し前に、胎教と称して車の本を読んだり、オリジナルアレンジ満載の桃太郎を語っていた嫁。

昨夜の夕食後も、お腹に向かって語り始めた。

「昔昔ある所に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
 はい、ここで選択肢!
 おじいさんとおばあさん、どっちのルート?」

いきなり聞かれて、思わずおじいさんと答えてしまった結果、

「おじいさんは竹取の翁という、竹取名人でした」

と、やはり若干のアレンジが効いたかぐや姫になった。

「翁は金色に輝く竹をぱっかーんと」

(三太郎のCMかよ)

「美しく成長し、なよ竹のかぐやと呼ばれるようになった娘。男達が毎日のように結婚してくれと押しかけます」

(うんうん)

「え〜、アタシぃ〜、結婚とかぁ、まだ考えれないしぃ〜、まじうける〜」

(なんだその口調)

「かぐやは結婚の条件として、不老不死の薬を持ってくる、幻の生物をつかまえてくる、
 天鱗百個を納品するなどの無理難題を……」

(今モ〇ハン混ざったぞ)

「……月からの使者を迎撃すべく、武士たちは弓を構えました。
 対空砲もない時代では弓しか対抗手段がなかったのです」

(さらりと現代兵器を登場させおって)

「月の牛車は突如トランスフォーム!
 鋼鉄の戦士と化した牛車は、武士たちをあっという間に倒し、かぐやを連れて帰りました」

(もう何がなんだかわけがわからないよ)

こんな胎教で大丈夫か。

ちなみに、先日買ってきた絵本は、

「可愛いから子供が生まれるまで大事にしておく!」

とのこと。
読んでやってください。

3

最近、あまり童話を語らなくなった嫁。
もしかして自分が毎回何かしらツッコミを入れていたのが原因かと思い尋ねてみたら、

「知ってる話語り尽くしちゃって……」

とのこと。
そこで、あの桃太郎を再度聞けないかと思い、同じ話でも語りかけてあげる方がいいんじゃないかと提案すると、それもそうだねと言って語り始めた。

「花さかじいさん」

(まさかの新ネタ!?)

「昔昔、(アレンジなしなので省略)。
 賢く可愛く成長した仔犬、ある日、じいさんの裏庭でワンワンと吠えます。
 ココホレワンワン、ココホレワンワン、わんわんお」

(なんだ今のミ〇キーマウスみたいな裏声!?)

「正直じいさんがそこをほってみると、まぁ、なんということでしょう。
 まばゆいばかりの大判小判がざっくざくと出てくるではありませんか。
 正直じいさん達はたちまち大金持ちに。
 ひび割れてすきま風の吹き込んでいたあばら家は、匠の技で立派な家へと生まれ変わったのです」

(どっかのリフォーム番組みたいだな)

「(省略)。
 意地悪じいさんは仔犬を叩いて無理矢理吠えさせようとします。
 仔犬はしぶしぶ吠えました。
 わんわーん、ここー、ここー、わんー」

(うわ、すっげー投げやり)

「意地悪じいさんがワクワクしながら掘ると、出てくるのはガラクタばかり。
 意地悪じいさんは怒って、仔犬を殴り○してしまいました。
 なんという鬼○外道!」

(うん、まぁ、そうだね)

「(省略)。
 すると、灰がかかった近くの枯れ木になんと花が咲いたではありませんか。
 それを目にした、たまたまじいさんの家の前を通りがかっていたお忍び姿のお殿様。
 何スか!?今の!?超カッケーんスけど!?
 と、正直じいさんを褒めたたえます」

(殿様チャラいなー……)

「もう一度見せてとせがむ殿様に、正直じいさん、枯れ木に花を咲かせましょうと灰をまいていきます。
 なんということでしょう。
 枯れ木色の風景がみるみるうちに色とりどりの花々に覆われていくではありませんか。
 おじいさん、マジスゲーっス、マジリスペクトっスよー!
 殿様は大喜びで、正直じいさんに褒美を与えます。」

(だからなんで殿様チャラ男なの……)

「それを見ていた意地悪じいさん、それぐらいのこと自分にもできると正直じいさんから灰を奪い取り、辺りにまきはじめます。
 しかし灰はそのまままき散らされ、殿様やそのお付の者達の目に入ってしまいます。
 畑に落ちた分は肥料にはなるでしょうが、正直じいさんのようにすぐに花は咲きません」

(その補足説明いる?)

「ちょ、マジありえねーんスけど!?
 スタッフー、スタッフー!?」

(狩野〇孝かよ)

「無礼を働いたとして殿様のお付の者達に捕らえられる意地悪じいさん。
 アンタ、何やってんスか?
 殿様に灰ぶっかけるとか、マジありえねーんスけど?」

(お付の者もチャラい人だった!)

「殿様やお付の者達にこってりと叱られてしまった意地悪じいさんは、自分の行いを悔い改めその後は堅実に生きたのでした。
 しかし、死後さばきにあう!」

「なにそれこわい!」

どこかで見聞きしたネタがふんだんに盛り込まれる。
なんでチャラい人が登場するのかは謎のままです。

4

初めての育児に追われて、読み聞かせとかはまだずっと先になる模様。
けれど、世話をしている時の発言が楽しい。

・おむつ交換の場合

「息子マーン、新しいおむつよー!それー!(ベリベリ)」

(バ〇コさん……)

「古の穢れたおむつは封印されたのであった……
 これより新たに清められしおむつ……(ブリブリブリブリ)
 グワーッ、魔界の封印が解かれたー!
 なんということだ!新しいおむつが破壊されてしまった!!」

(いや、破壊はされてないだろう)

・授乳の場合

「まず、給油口をしっかりと開きます。ノズルをしっかり差し込むと、自動的に給油が開始されます」

(息子は車か何かか?)

「おっ、兄ちゃん、いい飲みっぷりだねぇ!」

(飲み屋のおっさんか)

「はい、飲んで!もっと飲んで!そう、その調子!!君ならできる!!」

(松岡修造……?)

独特だよなーと言うと、

「え?これぐらい普通だよー。世の中のお母さんなら、みんなやってるよー」

とのこと。
みんなはやってないと思うんだが。

ちなみに、自分がおむつを替えていると後ろから謎の実況が入る。

「さて、始まりました、全日本オムツ替え選手権大会男子個人の部」

(団体オムツ替えってどんなだ!?)

「ぶきっちょパパ、息子くんの脚力に翻弄されております!」

(ぶきっちょゆーな!事実だけど!)

「おお、息子くんのおむつキック新記録が出ました!
 記録は5センチ!
 お尻の下からしっかり蹴り飛ばされております!」

(orz)

「最近は記録が伸び悩んでいましたからねぇー
 これは久しぶりに素晴らしい記録ですよ」

(これは嫁なりのフォローなんだろうか)

仕事の関係であまり育児に参加できていないけど、もう少しかっこよく実況されるように頑張りたいなと思ってます。

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この記事のコメント一覧
1 . 名無しさん  ID:AGW..Osn0編集削除
持ち家なら聞かれんだろうが…壁の薄いアパートだったら…www
2 . 名無しさん  ID:SPjmeLLW0編集削除
楽しい家族になりそうだな。
3 . 名無しさん  ID:S1XmN0ko0編集削除
話を面白くしようとして、カッコ書きで突っ込みを入れてるけど、ことごとくつまらなくて白ける。
カッコ書きの突っ込みが無ければ面白い話なんだけどな。
4 . 名無しさん  ID:eAvkpctK0編集削除
※3 細けぇことはいいんだよ。
5 . 名無しさん  ID:8oDPbbrN0編集削除
※3
途中で「もしかして自分が毎回何かしらツッコミを入れていたのが原因かと思い」
って書いてあるぞ。ちゃんと読め
6 . 名無しさん  ID:sKoL2Tse0編集削除
夜ごと嫁に突っ込みを入れていたら子供だらけの家になった
7 . 名無しさん  ID:qEmD59Te0編集削除
めんどくさくなると、適当な話を作る
8 . 名無しッス  ID:9AmLla5f0[評価:5 ]編集削除
オラも双子持ちの新米親父。父ちゃん、頑張っぺ。
9 . 名無しさん  ID:K6rv6OJs0編集削除
※3
じゃ、なんか面白い話してよ。
ほら、早く。
10 . 名無しの鬼女さん  ID:qwEaPJK80編集削除
明るい家庭ですな。
メチャクチャワロタ。

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