妊娠11週目くらいの頃とにかくつわりが酷くて毎日船酔いみたいだった。
その日は午前中検診→午後から出勤予定で仕事柄、大量の荷物だったので、近居のトメさんがそれを持って検診に同行。

うちは始発駅なんで必ず座れる。
トメと私はシルバーシートに着席。
座っててもしんどいから私は壁際の席で壁にもたれ撃沈。
隣にトメさん。
何駅かして中年の女性2人が乗車してきた。
40代後半〜50代くらいかな?
この時点で車両は満席だけど隣の車両はまだ空席がある感じ。
中年レディが私の前に立ち、

「いま何か月?」

と話しかけてきた。(私はポシェットにマタマークを付けていた)
しゃべったら吐きそうで、もうこの世の終わりだと思いながら


超小さい声で

「さ、さんか・・・げつ・・・です・・・」

と答えたら
中年レディが

「あらー3か月なのね。まだおなかも大きくないし動けるうちは動かないと太って赤ちゃんも大きくなりすぎちゃうわよ」

みたいなこと言ってきた。
ものすごい笑顔で。
こっちも難破船で魔のドレーク海峡みたいな状況だし脂汗垂らして「ハア」みたいにしか返せなくて、でも、よくよく聞いたら「席を譲れ」ってことだった。

「まだまだ大丈夫よ」
「立ったほうがいいわよ」

って。
この状態で立ったらやばいなーと思いながら
中年レディの猛攻は止まらないし泣きそうになってたらトメさんが一言。

「つわりがひどいんですよ。立つのがお辛いんでしたら、私が変わりますよ」

明らかに自分たちより年上のトメ(70代)が席を譲ると申し出たことで中年レディは逆にヒートアップして、

「若い人を甘やかすのはよくない」
「こんなことを人生の大先輩に言わせてイヤですねー」

みたいにトメに同調求めてきた。
うちのトメさん、見た目が派手で、茶色いカーリーヘアーを頭上で束ねててお化粧ばっちり、洋服も華やかで、富士真奈美さんがもっと強烈になった感じ。
そしてお胸をはじめふくよか。
対する私は地味が服着て歩いてるような地味子でちびまる子ちゃんの野口さんみたいな見た目だから
中年レディはよもや二人が連れだとも、よもや嫁姑だとも思わなかったみたい。
そしたらトメさんが

「何言ってけつかる!うちの嫁に!そんなに座りたきゃ譲ると言っとろうが!
 自分が座りたいからってしんどい妊婦いじめるとは何事か!!」

(ちょっと言葉は違うかもだけどこんな感じ。けつかるは間違いない)

トメさんは隣の車両の空席を指し示して、中年レディはアワアワ何か言ってましたが移動。
私はつわりが重すぎてその日入院したのでトメさんには荷物を往復移動させてしまった。
普段わりとおとなしくて標準語のトメさんがあんな風に言ってくれるなんてと驚くやら感動するやらでした。


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1 . 名無しさん  ID:Mj.7drDN0編集削除
ちゃんとした姑さんが味方に付いた時の心強さ。

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