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おもしろテキスト

男「道で倒れている子を拾ったら電波でした」

魔王「デンパ? なにを言っておるのかわからんが とにかく匿え」ヒレフセ

男「追われてるのはわかったし 匿うのはいいけど その格好はなんとかならない?」

魔王「なにを言う むしろこれが正装だ」

男「ビキニ全開の格好が許されるのは高校生から 幼稚園児は回れ右をして帰りなさい」ナデナデ

魔王「撫でるな笑うな!! お前まで余を馬鹿にしておるだろう 余は魔王陛下であるぞ!!」

男「へー」

男「魔王ね だったら証拠とかあるの?」

魔王「証拠? 角があるだろう人間」ハテ?

男「精巧な作り物じゃないの?」



魔王「ふむ……我が竜族の由緒ある角を紛い物と共にするなど万死に値するが」

魔王「たかだか人間に理解しろというのが酷な話 では上級魔族のみが使える業をみせてやろう」

男「ヒューヒュー」

魔王「活目せよ!! これが我が奥義!! いてつく波動!!」

男「うおっ! まぶしっ!?」

まおうは おとこの じゅもんの こうりょくを すべてけしさった!

魔王「ふんっ! どうだ?」ムネハリ

男「いやどうだもなにも 凸が光っただけでしょ」

魔王「なっ!? 魔族の中でもこの特技が使える奴は数少ない貴重な技!!」

魔王「バイキルトやスクルトなどの強化呪文の効果を打ち消せるのだぞ!!」

男「いやいや 凸が光っただけだし呪文の名前がドラクエ表記なのも謎だし」

男「もっとこう……炎とか水とか出せる呪文がないの? ここで使われても困るけど」

魔王「……」ボソッ

男「えっ なに?」

魔王「魔力切れで使えんのだ!!」

魔王「そもそもだ!! 時空魔法でこの場まで逃げてきたはいいものを!!」

魔王「この世界では魔力の補充が全く出来ん!! これでは帰れぬではないか!!」

男「そういえばいてつく波動はMP消費ゼロだっけか」

魔王「こんな状態で勇者に襲われたらと思うと」ガクガクガク

男「とりあえず飯でも食べる?」

魔王「ほぅ 余を満足させることが出来る料理がキサマに用意出来ると?」

男「当たり前だ これこそ正義の飯 これこそ人類が考え出した究極の飯」デロー

男「カレーライスだ!!」

魔王「キモッ!! 余の前に糞を出すとは!! 余程死にたいようだな」

男「」

魔王「そもそも出会った時から無礼千万 魔王を見ても物怖じせぬその態度」

男「」

魔王「余程の田舎で過ごしてきたとみえる これだから田舎者は困るのだ」

男「俺は別に 人の好き嫌いに文句は言わないさ 食べたくなければ食べたくないでいい」

魔王「なんじゃ 遺言――いたっ!?」

男「だが食べずに見た目だけでう○こだとかグロイだとか生理的に無理だとか!!」ゴッゴッ

魔王「そこまで言ってな――痛い痛い!!」

男「そんなことを言うやつは氏んでしまえ つーか今すぐ氏ね」ゴッゴッ

魔王「ごめんなさいごめんなさい!! ちゃんと良い子で食べますから!!」ポロポロ

男「そうだ それでいい」

魔王「」

男「皿はそこの棚にあるやつを適当に選んでくれ」

魔王「おぉ!! 皿だけは無駄に豪華にあるな」

男「皿にも拘りがあるからね」

魔王「有名な職人に作らせたものもあるのではないか?」

男「もちろん 正義に妥協は許されない」

魔王「では余はこれにしよう 取っ手もついておってまさに余に相応しい一品だ」ベンザサラ

男「」

男「ネタで買ったはいいけど 流石に一回しか使えなかった奴なんだけど」

魔王「ほぅ 一度しか使えないほどに高貴なる皿か」

男「まあいっか 皿を持ってきて」デロー

魔王「うっ! 相変わらずの変な色――」

男「あっ!?」ギロッ

魔王「匂いはスパイシーな香りがするな!!」

男「そうだね そこが日本で広く親しまれている一因でもあるし」

魔王「味は……うむ!! 見た目はともかく なんと美味なのだ!!」

男「だろだろ!!」

魔王「少しピリッとしながらも この濃厚な味わいはなんとも言えぬ!!」

男「」ニコニコ

男「ところで勇者に追われてるって聞いたけど」モシャモシャ

魔王「うむ あれは恐らく歴代の勇者の中でも最強であろうな」モシャモシャ

男「でも勇者と魔王って実力的には同じぐらいの強さじゃないの?」モシャモシャ

魔王「生まれてくる過程によってそこらは様々だ 余のように普通レベルの魔王もいれば」モシャモシャ

魔王「そこらの人間にも負ける最弱もいる 勇者も同じなのだが 此度の勇者は強さのレベルがパない」モシャモシャ

男「ふーん ごちそうさま」

魔王「なにしろ 余の城をたった一人で壊滅させた猛者だからな」モシャモシャ

男「それで逃げてきたの?」

魔王「恐らく追ってきておる 奴も余の居場所はなんとなくでわかっておるはずだからな」モシャモシャ

魔王「ごちそうさまだ」ゴトリ

男「なんならおかわりあるけど?」

魔王「いやいい 世話になったな」ガタッ

男「どこかに行くの?」

魔王「お主 このカゥレェーという食べ物が好きなんだろ?」

男「カレーで正義ね 好きだよ」

魔王「最初はお主を人質にして逃げようかと思ったが 夢がある人間は別だ」

魔王「ここにいればお主も危ない 余はここで帰らせてもらうよ」

ドゴォォオオオオン!!

勇者「魔王の気配発見!! 魔王出てきなさい!!」

魔王「ギガディンの五連射 奴め加減というものを知らんのか!?」ガクガクガク

男「」カレーベチャ

勇者「もう逃げられません!! 大人しく投降すれば助けましょう」ガチャ

魔王「余ですら魔力を限界まで振り絞って使った時空魔法と同様の魔法を使い」

魔王「あれほどの力を残しているというのか!?」ガクガクガク

男「ブチコロス」ガタッ

魔王「ちょっと待て!! スプーンを持ってどこに行こうとしている!?」

男「俺には許せないことがある」

男「それは!! 寝かしておいたカレーをすべて駄目にされること!!」

魔王「あのな……その程度のことで」

男「寝かしていた鍋が一つ 煮込んでいる最中の鍋が一つ」

男「正義を汚されて黙っていたらそれは男じゃない!!」ダッ!!

魔王「勇者も一応正義なのだが」

勇者「篭城を続けるのであれば実力行使――いたっ!?」ゴッ

男「」ゴゴゴゴゴゴ

勇者「私を背後から攻撃するなんてあなた一体……」

男「今のは煮込んでいたカレーの分だ 彼はカレーにすらなれずさぞ無念だったハズだ」

勇者「あのなにをいって――いたっ!?」ガンッ

男「今のは寝かしていたカレーの分だ 彼はもうすぐ食べてもらえるハズだった それがあんな……」

勇者「あなたは人間に化けた魔族ですね かく――いたっ!?」ガンッ

男「今のは拾った女の子の涙の分だ 俺は女でも容赦はしない」

勇者「も もう許しません!! これでこの家ごと――いたっ!?」ゴンッ

親方「てめえ よくも俺の寮に致命的なダメージを……」

勇者「あの! だから私は今 大切な使命を……」

親方「あぁん!? 俺の寮をぶっ壊して大事な用も糞もあるか!! 来い!!」

勇者「えっ!? 誰か! 誰か助けてー!!」ズルズル

親方「それと男! 明日は遅刻すんなよ!!」

男「大丈夫です!! 問題ありません!!」

親方「嬢ちゃんはこっちだ」

勇者「いーやーでーすー」ズルズル

魔王「本当に勇者を追い払いおった」

魔王「おお!! 凄いな男!!」

男「カレーが駄目になった」ショボーン

魔王「いやいや謙遜するでない お主ほどの実力者なら余の右腕にしてやってもいいぞ」

男「将来はカレー屋さんを開くので右腕は無理です」

魔王「その謙遜っぷりも流石だ!! 余はお主が気に入ったぞ!!」

男「気に入ったんなら帰ってください」

魔王「うむうむ 待遇が気に入らなければ余の愛人にしてやっても構わぬ」

男「話を聞いてください」

魔王「それでは早速 配下のお主に仕事をやろう」

男「魔王先生 カレーの仕込がしたいです」

魔王「余を湯呑みに連れて行くが良い!!」

男「湯呑み……あぁお風呂か 無理」

魔王「なぜだ!? 余の湯呑みは側近にしか許されぬ仕事だぞ!!」

男「ロリコンじゃないし 完全に犯罪だから」

男「そもそも女の子は好きな男の子とお風呂に入るべきなんだよ」

魔王「余は男のことが好きだぞ」

男「えっ!?」

魔王「えっ!?」

男「今さっき出会った男を好きだとか ねーよ!!」

魔王「友として好きという意味なのだが……お主は違うのか?」

男「はい! さっきまでの俺氏ね 友達としてね 友達としては大好きだから」

魔王「ならばなに一つ問題ないな!!」ニコッ

男「だよね!!」ニコッ

お風呂

魔王「」ニコニコ

男「(問題大アリだろうがよぉおおおおおお!!)」otz

男「別のことを考えよう うん」

魔王「どうした男?」ゼンラー

男「なんでもないから ところでこの角って本当に本物なんだ」チョンチョン

魔王「ちょっ! 触るでない!!」フーッ

男「ごめんごめん 敏感な場所だった?」

魔王「それは余の夫になる人間にしか触らせぬものなのだ」////

男「」

魔王「まあ男は余の側近だから許すが 二度はないぞ?」ギロッ

男「はい 肝に銘じます」ドゲザー

魔王「それでは余の髪を洗うがいい」

男「角に気をつけて洗わせてもらいます」

魔王「うむ 中々に気持ちいいな」シャカシャカ

男「人のッ! 髪は洗ったこと……んっ! ないけど……うぅ!?」ペチペチ

魔王「どうした男 なにやら変な声を出しておるが」シャカシャカ

男「大丈夫だから!!(尻尾が揺れて丁度俺のあそこに……)」ペチペチ

魔王「それならば良いのだが」シャカシャカ

男「……ふぅ 流すぞ魔王」

魔王「んーッ」ジャバー

魔王「なに!? お湯の中に入るだと!?」

男「この国だと結構一般的な作法だと思うけど」

魔王「無理無理!! 溺れるだろうに!!」

男「魔王ぐらいの身長なら問題ないでしょ もう少し小さかったら危ないけど」

魔王「お主は我をイジメて楽しんでおるのか?」ムー

男「王はこれぐらいの困難には屈しないんじゃないの?」

魔王「……うむ それもそうだな」

男「チョロイナ」

魔王「では男が我を抱きかかえて一緒に入るがいい」

男「」

魔王「まだ出てはならんのか?」ダッコー

男「100数えたら出ていいよ」ダッコー

魔王「この国には面倒な習慣があるのだな」フー

男「(それに結構抱き心地良いし)」

魔王「こうしていると 母上に抱かれていた稚児の頃を思い出す」

男「俺男なんだけど」

魔王「だから不思議なんだ こうして人に抱かれたのが久しぶりだからか」

男「そういうことは誰にでも言わないでください 襲われてしまいます」

魔王「お主が側近だから話したに決まっておろう ならばここまで弱味は見せん」クスッ

男「」

魔王「お風呂上りはやはり気持ちいいなー」ゴシゴシ

男「はいはい 動かないでください 拭けないので」ゴシゴシ

魔王「それにしても 洗濯がボタン一つで出来るというのは便利だな」

男「ウチの会社の私物なので 女物のビキニ洗ってるのバレたら殺されるけど」

魔王「男 茶を持て」

男「ミルクしかないけど 砂糖は入れる?」

魔王「一つ……いやなしでいい」

男「はい(一つ入れて欲しいのね)」サーッ

魔王「うむ 良きミルクだ」ゴクゴク

男「甘くて美味しいよねー」ゴクゴク

魔王「男 なにか暇潰しでもするがいいぞ」グテー

男「う〜ん 暇潰しか 俺はカレーの仕込がしたいし」ポリポリ

男「テレビぐらいしかないけど見る?」ポチッ

魔王「おおーーーッ!! なんだこれは!? 箱の中で人が喋っているぞ!!」キラキラ

男「テレビっていうんだけど 遠くで送った映像を見せる箱……みたいな感じ?」

魔王「なるほど!! これがあれば対勇者作戦の立案が」ブツブツ

男「じゃあ俺は仕込みしてるから なにかあったら呼んで」カチッ

魔王「ふむふむ 鋤酸拡散か この肛門様は卑猥な名でありながら優秀な部下を連れている」

男「恐ろしいこと言ってないで 夕飯だよー」

魔王「待っておったぞ!!」

男「夕飯はドライカレーです!!」ガチャン

魔王「……ん? 先程のカゥレェーと違ってドロドロしたものがないな」

男「感触的にはさっきのカレーとご飯が最初から混ざっている感じだね 焼き飯みたいなー」

魔王「うむ 上手いな」モシャモシャ

男「でしょ」モシャモシャ

魔王「それではそろそろ寝るか!!」

男「ちなみに添い寝とかは――」

魔王「余は魔王だぞ!! 一人で寝れるわ!!」

男「ですよねー」

布団

魔王「布団を床に敷くなんてありえん」

男「これがこちらの文化なので」

魔王「硬い」

男「これがこちらの文化なので」

魔王「硬いからこっちへ来たんだぞ! 普段は一人で寝ているんだからな!!」ギュー

男「わかってるから もうおやすみ」ナデナデ

男「寝れん シャンプーとかは同じなのに女の子の匂いがする」

魔王「う〜ん ムニャムニャ」グー

男「本当に人間じゃないんだよな 尻尾も生えてるし」サワサワ

魔王「んっ!!」ウズウズ

男「尻尾を触ってるけど これじゃ変態的な文章じゃないか」

魔王「こわいよー」ガクガクガク

男「」

魔王「おかあさまー」グスッ

男「真偽云々はともかくとして 守ってあげなくちゃな」ナデナデ

魔王「男!! 朝食だ!!」

男「はいはい」

魔王「男はカレーだけに限ればウチのシェフ並だな」カンカン

男「スプーンを鳴らして遊ばない それとシェフとして雇ってよ 異世界料理も勉強したいし」コトコト

魔王「駄目だ 男は余の側近だからな」

男「はいはい それじゃ今日の朝食はスープカレーです」カタン

魔王「スープカゥレェー? 普通のカレーよりドロドロしてないな」ツンツン

男「サラサラしててスープとして飲める上に あまり重くないから」

魔王「うむ! 確かに美味いな」ズズー

男「朝カレーはスパイスの力で頭が目覚めるからね」ズズー

男「腹八分目で止めないと腹がダレるけど」ズズー

男「ちなみに 俺は今日仕事だけど 留守番出来る?」

魔王「仕事? お主の仕事は余の側近であろう?」

男「違います カレー屋さん設立資金を溜めるための仕事です」

魔王「……うむ それならば仕方ないな」

男「お昼は冷蔵庫にカレーが入ってるから食べて」

魔王「」ギュッ

男「直ぐに切り上げて18時ぐらいには帰ってくるから早く離して 仕事にいけない」

魔王「」ギュッ

魔王「お主は余の側近なんだ 余の傍についておれ」

男「いいよって言いたいけど 今日いきなり休みには出来ないし」

魔王「駄目だ」

男「駄目だって言われても」

魔王「駄目だ」ポロポロ

男「(やっぱり一人になるのが怖いのか)」

男「(魔王云々はともかく 本当に勇者の子が怖いみたいだし)」

魔王「行くな これは命令だぞ」ギュー

男「わかった」

魔王「本当か!?」パァッ

男「いやいや そこに電話があるでしょ 細長い奴」

魔王「あれがなんだ?」

男「休息中には必ず電話してあれを鳴らすから あれを取ったら俺の声が聞ける」

魔王「」

男「今日はこれで我慢して」

魔王「うーーー! わかった 臣下の願いを聞くのも王の務めだからな」

男「じゃあ行ってくるから(今日はこれでいいけど 明日は我慢出来そうにないな)」

現場

親方「今日からここで働くことになった勇者だ よろしくしてやれ」

勇者「寮の修理費を払うために今日からお世話になります!!」ペコリ

男「」

親方「男! お前色々教えてやれ!!」

男「親方親方!! ちょっと話が!!」

親方「なんだ?」

男「ウチ力仕事ですよ! 女は入れないが信条じゃないの!?」

親方「男 確かにあの子は細身だがなにも勝算がないわけじゃない」

男「実はあれで超怪力の持ち主とか?」

親方「あの子の得意技はギガディンらしい」

男「それは凄いですねー 親方の頭が」

親方「それに加え ベホマも使えるっていうなら即採用だろ」

男「DQMJでベホマ廃止になりましたからね」

親方「とにかくだ! ビシバシしごけ 女だからって手加減するんじゃねーぞ」

男「はい わかりました」

勇者「男先輩! よろしくお願いします!!」

男「うんそうだね(俺のこと覚えてないのかな)」

勇者「まずはなにをすればいいんですか?」

男「そこにある鉄骨をあっちに持ってくんだけど(魔王と違って胸デカイなー)」

男「あまり無理するのも駄目だから 一つ持てないなら手伝うよ」

勇者「取りあえず5つ持ちましたけどー」ヒョイ

男「」

男「あなたに適した職業は動物園のゴリラです」

勇者「それでどこに持っていけばー」ブンブン

男「危ないから!! お願いだから振り回さないで!!」

勇者「大丈夫です――あれ?」コツン

男「あぶなーい!!」ガシッ

勇者「あっ! ありがとうございます!!」

男「はやく……」

勇者「私 ドジだから」オロオロ

男「てっこつ5個は支えられないからはやく……」

午前の休憩

親方「とんだ掘り出しものだったなー」バンバン

勇者「ありがとうございますー」テレテレ

親方「男の奴より数段使えるじゃねーか」アッハッハ

男「出来れば俺のいないところで話してください」プルルルルル

魔王『男か!?』ガチャ

男「はいそうです 大丈夫 良い子に出来てる?」

魔王『先程も勇者の奴が来てな 互角の戦いだった』ヒヤヒヤ

男「」

魔王『まだまだ余力はあるが 男が来ないと次の次ぐらいには危ないかもしれん』

勇者「このお茶美味しいですー」オチャー

男「気のせいです それはきっと魔王が見せた幻影的ななにかです」ガチャン

魔王『』ツーツー

男「魔王のテンションがヤバイ 残業とかマジ出来ない」

勇者「これここに置いておきますねー」ガシャン

男「まあ勇者がいれば残業とかしようがないけど」

男「ってこんなに積んじゃ駄目だからー!!」

勇者「」ビクッ

男「いやごめん 上の空になってた俺も悪いから」

勇者「いいんです 私は小さい頃から不器用だったんで叱られるのには慣れてます」

男「勇者って小さな頃から勇者じゃなかったの?」

勇者「いえ! 私は小さい小料理屋の娘として生まれてきたんです」

勇者「勇者は血筋とか関係なしに 神の祝福がされた子供が選ばれますから」

男「」

勇者「家でもヘマばかりしていて才能なんてないって言われてて」

勇者「勇者に選ばれた時は私にも人の役に立てる才能があったんだって喜んだんですけど」

勇者「実際は才能ばかりで要領が悪いって叱られてばかりで」

勇者「仲間とか離れて行っちゃって 最後には魔王も逃がしちゃって」エヘヘ

男「」

勇者「私って駄目ですよねー 駄目な人は自覚していても駄目ですから」

男「あーうん」

男「俺もカレー屋さんを開いて奥さんと一緒に切り盛りして期待って夢があるけどさ」

男「駄目だ駄目だって思っていても 諦めない人間が最後には成功すると思うよ」

勇者「そうですかね?」

男「うん だから勇者は偉いと思うよ」ナデナデ

勇者「」

男「あっ! ごめん(つい魔王にするノリで)」

勇者「いいんです もう少しだけ……」ンー

男「じゃあ」ナデナデ

親方「ナデナデじゃねーよ 仕事しろ」ゴンッ

男「はい もっともです」


勇者「男さん!! ここ弁当が出るんですねー」カンゲキー

男「そうだね 俺は持参カレーパンがあるけど」プルルルル

魔王『男か!? こっちは勇者で大変だぞ!!』

男「ご飯食べたー」モシャモシャ

魔王『うむ! 冷たかったがしっかり食べたぞ!!』

男「レンジの使い方教えるの忘れた まあカレーは正義っと」モシャモシャ

魔王『そろそろ勇者がここを破壊しそうだ 早く帰って来い』

男「いや でも後半分ぐらいあるし」モシャモシャ

魔王『』

勇者「男さん 耳に箱を押し当ててなにしてるんですかー?」

男「それよりも背中に胸を押し当てるのをやめてください」

魔王『おい! 女の声が聞こえたぞ!!』

男「気のせいです 電波の混線具合パナいです」

勇者「この箱から音が聞こえますね おーい!!」

魔王『やっぱり聞こえるぞ! お主今どこにいるんだ!?』

男「カレーウメー」

魔王『おい! だから!?』

男「」ピッ

魔王『』ツーツー

男「ヤバイ切れた」

勇者「どうしたんですか 男さん?」

男「多分大丈夫 魔王は座して待つと言うし」ウンウン

勇者「魔王? 魔王がどうかしたんです?」ガチャ

男「剣をしまってください 気のせいです」

勇者「気のせいですか良かったー 男さんに限ってそんなことないですもんね」

男「ですもんねー」

魔王「おとこーどこだー」

勇者「男さんは優しいです」

男「優しい男で通っているので」

勇者「今までなにをしても怒られてばかりだったから」

勇者「ここまで失敗して怒らなかった人は初めてです」グスッ

男「これがバレたら親方に二人とも殺されてしまいます」ガクガクガク

魔王「おとこーおとこーグスッ」

午後の休憩

男「出ないな 不貞寝でもしてんのかな」オカケニナッタデンワハ

勇者「男さんお茶です」オチャー

男「ありがとう うまいなー」オチャー

勇者「男さんはカレー屋を開くのが夢なんですよね?」

男「そーだよー」オチャー

勇者「カレーって食べ物ですか?」

男「うん 食べ物で正義」

勇者「あの 私の家小料理屋だから魔王を倒したら――」

魔王「おとこ! 見つけたぞ!!」ダキッ

男「ゲホッ!?」ブー

魔王「おとこーおとこー!!」

勇者「男さん その子は誰ですか?」

男「妹です!! しばらく待っていて!!」ダッ

男「どうして来られたの!?」

魔王「簡単な追跡魔法なら使えるから」グスッ

男「そうなんだー どうしようね(勇者もいるし)」

魔王「勇者がいつ来るかわからん 余の傍を離れるな」ギュー

男「むしろ近づいた気がしないでもない」

勇者「男さーん! もう休憩終わりますよー」

男「大丈夫だから!! 問題ないから!!」

男「親方ー!!」

親方「なんだどうした?」

男「妹が来ちゃったんでちょっと……」

親方「……仕方ねーな 今度休日出勤だぞ」

男「ありがとうございます じゃあ帰ろうか」

魔王「うんっ」グズグズ

男「ヤバイなー この格好で外歩いてられると困る普通に捕まる」

男「だから俺の作業着着て帰って 臭いけど」

魔王「まあ臭いが臣下の献身には報いねばならんな」クンクン

男「臭いを嗅がないでください臭いです」

魔王「臭くないぞ 男の匂い……じゃなくてカレーの匂いだ」クンクン

男「あのね 帰って来たのはいいけど」

魔王「お前の膝の上は玉座よりも心地いいな」〜♪

男「これじゃあ夕飯の準備が出来ないから」

魔王「そうだな 城に帰ったら男の膝を玉座にしよう 光栄だろう?」ンー

男「二日目にして魔王の依存度がヤバイ」ガクガクガク

魔王「だが余も腹が空く 特別にお主の言葉を聞こう」スッ

男「マジ魔王ちゃん良い子!!」ナデナデ

魔王「んー♪」

男「今日の夕飯はカレーラーメンです」ゴトッ

魔王「今日は麺類か?」

男「ラーメン界では邪道とか呼ばれてるけど子供には人気!!」

男「そしてとっろとろになるまで煮込んだ野菜は口の中で溶けます マジです」

魔王「おぉ!! 余も野菜はあまり好きではないが この野菜は舌の上で溶けおる」

男「ラーメンを全部食べた後は ご飯を入れて普通のカレーとして楽しむことも出来る」

魔王「一石二鳥だな!!」

魔王「それでは風呂に入るか」ゼンラー

男「二日目にして慣れている俺スゲー」ゼンラー

魔王「今日は角を洗っていいぞ」

男「角って旦那にしか触らせないんじゃなかったっけ?」

魔王「我らの一族は角を触られると落ちつくんだ」

魔王「それに角も汚れるしな」

男「じゃあお言葉に甘えて」ナデナデ

魔王「ナー♪」

ピンポーン

男「誰か来たっぽいな 今日の早退の理由だろうけど」ヨット

魔王「全裸で行くのか?」

男「どうせ男しかいないしね 先に湯に入ってて」ガチャ

魔王「わかった」

ピンポーン

男「開けるから待ってよ」ガチャガチャ

勇者「男さん!!」ダキッ

男「ぐぇっ!?」

勇者「どうして今日先に帰っちゃったんですか!?」ギュー

勇者「いなくなっちゃったと思って悲しかったんですよ!!」ギュー

男「くるし……くるしい……」バンバン

勇者「ごめんなさい! わた――」/////

男「全裸ですねわかります」ゼンラー

勇者「私男さんになら……」チラチラ

男「いみがわかりません」

魔王「おとこー! まだ戻ってこんのか!?」ゼンラー

勇者「」

男「」ゼンラー

魔王「」ゼンラー

勇者「魔王!! どうしてここに!?」ジャキッ

男「剣とか構えてなんなの? 全裸なの?」ゼンラー

魔王「ほぅ なにやら男が冷たいと思ったらキサマの策略か」ゴゴゴゴゴ

勇者「その魔力量 全裸とはいえ流石ですね」ブルッ

魔王「男は渡さんぞ」ガクガクガク

勇者「意味がわかりません 男さんは人間です 決して魔族には渡しません」ジャキ

男「勇者」

勇者「なんですか 男さん」

男「イジメ格好悪い」

勇者「」

勇者「あの……イジメとかそういうのじゃなくて」

男「イジメ格好悪い」ゼンラー

魔王「イジメじゃないぞー!! これは一方的な蹂躙だからな!!」ゼンラー

勇者「わかりました なにか事情があるようなので今日は止めておきます」スチャ

男「事情を話す前にまずカレーを食べるがいい どうせ夕飯食ってないでしょ?」

勇者「ありがとうございます 丁度お腹空いてたんですよー」エヘヘ

魔王「男! こんな奴に飯なんて食べさせることないぞ!!」

男「イジメ格好悪い」

魔王「だから!!」

男「イジメ格好悪い」

魔王「わかった すまない」ペコリ

勇者「魔王に頭を下げさせる男さんって一体……」

男「イジメ絶対駄目 そんなの正義が許さない」

勇者「男さんも正義が好きなんですか?」

男「カレーマジ正義だから」

魔王「そうだ! カゥレェーはマジ正義なんだぞ!!」

勇者「それはわかりました わざわざ二回も言わないでください」グィー

魔王「ひゃほうおひゃぷぃやるな!!(頬を引っ張るな!!)」グニー

男「仲がよくてカレーが美味い!! 普通のカレーしかないけどごめんね」カタン

勇者「えっ!? これう○ちじゃないんですか?」

男「」

魔王「」

男「一度言った事を二度言うのは無駄だから嫌いなんだ」ヤレヤレ

男「アンクズマンはお腹が減った子供にアンパンをやる 食パン野朗は食パンだ」

男「だけどな カレー先生はカレーをくれるんだ カレーパンなのにカレーだ どうしてだかわかるか?」

勇者「そもそも食パンとかアンパンとかなんですか?」

男「カレーが正義だからだよぉおおおおおお!!」ゴッ

勇者「痛い!?」

男「見た目う○ことか言って敬遠する馬鹿はなんだ!? 材料う○こじゃねーんだから食えよ!!」

勇者「はい食べます!!」モシャモシャ

勇者「あっ! 美味しいです」モシャモシャ

男「わかればいいんだ」スッ

勇者「」

魔王「」

男「二人ともミルクでいいよね 取ってくるから」ダッ

勇者「男さんって怖いですよね」モシャモシャ

魔王「カレーを貶さなければ問題ないんだがな」

勇者「普段が優しいから良いんですけど」モシャモシャ

魔王「なんだかんだで余の我侭も聞いてくれるしな」

勇者「私を褒めてくれる人なんて久しぶりだし」エヘヘー

魔王「余の責務を受け止めてくれる物好きも珍しいしな」フフン

勇者「」ゴゴゴゴゴ

魔王「」ゴゴゴゴゴ

男「なんか殺気みたいなの見えたけど まさか正義の前でそんなのないよね?」チャキ

勇者「二人は!!」ガシッ

魔王「勇魔王!!」ガシッ

勇者「ごちそうさまでした」

男「お粗末さまでした」

魔王「今から男と余は一緒に寝るから早く帰れ」シッシッ

勇者「一緒に寝るってなんですか!?」

魔王「余の臣下である男は余と添い寝をする権利があるのだ」

勇者「それっておかしいです!! おかしいですよね男さん!?」

男「そう?」

勇者「おかしいですよ!! だから私も今日はこっちで寝ます」

男「えっ!?」

魔王「えっ!?

魔王「おかしいのはキサマの頭だ!!」シャー

勇者「違います!! 年齢を考えたら私の方が適切です!!」ガオー

男「いや 俺一人で寝るし」

魔王「駄目だ!!」

勇者「駄目です!!」

男「」

勇者「そもそも一緒にお風呂に入った事実からしてありえない!!」

勇者「男さんは私とも一緒に入るべきです!!」

魔王「なんだその理屈は!? だったら余とももう一度入るべきだ!!」

男「そんなに入ったら茹でタコになります」

男「結局三人で寝ることになるとか」ギュウギュウ

魔王「男 もう少しこっちに寄ってもいいのだぞ」ギュー

勇者「胸なしは黙ってください 男さんはこっちがいいですよね」ギュー

男「どっちもいいからあまり引っ張らないで」ギュウギュウ

勇者「男さん……」

男「……なに?」

勇者「こうして私の胸に手を挟んでいるんですから 責任とってくださいよ」

男「」

魔王「ずるいぞ!! 私の胸にも手を挟んで……」スカッスカッ

魔王「うぅー!!」

男「はいはい 馬鹿なことやってないで早く寝て」

男「特に勇者は明日も仕事なんだから」

勇者「はーい♪」

魔王「男!! 明日は余と一緒に家におるのだぞ!!」

勇者「無理!! 男さんは明日も私と一緒に仕事なんです私と一緒に!!」

魔王「駄目だ!! 余の臣下なら余の言うことを優先するだろう!?」

男「仕事マジ大事 仕事ないとカレー作れない」

魔王「うぅーーー!!」ジタバタ

男「布団の中で暴れないで!!」

男「わかった 明日は連れて行くから」ハァ

勇者「男さん!?」

魔王「男!! 流石余の臣下だな!!」ギュー

男「親方にまた怒鳴られるな」

勇者「そうですよ! 親方に怒鳴られちゃいます!!」

魔王「まあその辺りは余に任せい」

翌日 現場

親方「マオウサマバンザーイ」バンザーイ

魔王「と このように 微量の魔力で催眠ぐらいは出来る」

男「なにそれ怖い」

男「じゃあ休憩時間までそこで大人しくしててね」

魔王「うむ! 座して待つのは魔王の得意技だ」

勇者「日射病にならないように麦藁帽子でも被ってなさい」ギュー

魔王「痛い痛い!!」

男「なんだかんだいって 勇者も魔王に優しいよな」ザックザック

勇者「見た目はあんな子供ですから」ハァ

男「そういうところが可愛いんだけどね」クスッ

勇者「」ブンッ

男「痛い!? ツルハシでお尻がヤバイ!?」

魔王「」ニコニコ

午前の休憩時間

親方「マオウサマバンザーイ」バンザーイ

同僚A「男さん!! この子男さんの妹ですか!?」

魔王「違う! 余は魔王にして男の主でもある」エッヘン

同僚B「マジパねえ!! お持ち帰りしていいっすか!?」

男「止めろ 捕まるぞ」

勇者「魔王ちゃん人気ですね」

男「昨日までの人気者が嫉妬しちゃう?」

勇者「そんなことないです 代わりに私は役得がありますから」オチャー

男「役得?」

勇者「こうでもしないと男さんを独占出来ません」

男「魔王はそんなところに突っ立ってて楽しいの?」

魔王「臣下の働きを見るのも余の仕事だからな!!」

男「いや 楽しいならいいんだけどさ」

勇者「男さーん! これどこに持って行けばいいですか!?」

男「あっちー!!」

勇者「えーっ!? どっち――きゃっ!?」ステン

男「大丈夫!?」

勇者「えへへっ またドジっちゃいました」

男「気をつけてよ 怪我したら大変だからさ」

魔王「」

昼 休憩

男「今日のお昼はカレーコロッケとカレーパンです」モシャモシャ

魔王「」イライライラ

男「それでどうして魔王はご飯に手をつけないの?」

勇者「カレーパン美味しいよ」

魔王「帰る」

男「えっ!? いやそれはいいけどさ」

魔王「キサマなんて勇者とイチャコラしてればいいんだー」ダッ

男「魔王!?」

勇者「」

男「どうしよう 魔王が心配だけど仕事抜けられない」

勇者「男さんはどうして魔王ちゃんが怒ったかわかりますか?」

男「カレーライスが良かったかな パン食嫌いな人とか結構いるし」

勇者「違います 魔王ちゃんは寂しいんですよ あんな年齢だし」

勇者「今でこそ険悪じゃないけど 少し前までは殺し合ってた相手がいるから」

男「かもしれないけど 俺は勇者のことも良い奴だと思ってるから」

勇者「でもあの子は少しだけ年下だから 行って上げてください」

親方「マオウサマバンザーイ」バンザーイ

勇者「親方もこう言ってますから!!」

男「ありがとう」ダッ

勇者「ハンデをあげるのは今日だけですから」

男部屋

魔王「おとこの分際で勇者なんぞとイチャイチャしよってからに」グスグス

魔王「近くにいるんだから少しぐらい構ってくれてもいいだろ」ウゥー

側近「魔王様! ようやく見つけました!!」

魔王「側近 なんの用だ?」ゴシゴシ

側近「探していたのですよ! 近くに勇者がいます! 今すぐ帰る準備を!!」

魔王「魔力がないから無理」ブー

側近「ならば隠れ家へと行きますので早く御身を!!」

魔王「男が謝るまで嫌だ」

側近「その男とは? 無礼をしたのなら今すぐ首を刎ねますが」ジャキ

魔王「男は余の臣下だ 片腕だ みだりに手を出すなよ」

側近「」

側近「その者は何者ですか? お生まれの頃より傍にいた私と同じ位だと?」

魔王「そうだ 奴はそれだけの功績をこなしたのだ」

側近「この二日で!? それはそれで凄いと思いますが……」

側近「ちなみにその男とかいう奴 まさか男ではないですよね」

魔王「男だがそれがなにか?」

側近「」

側近「いえ なにもありません」ニコッ

男「魔王!! 魔王帰ってる!?」

魔王「おとこ!!」ダキッ

側近「」

男「全く 勝手に帰っちゃ駄目だって」

魔王「お主が主である余を放っておくのが悪いのだ」フン

男「それは悪かったから ごめん」ナデナデ

魔王「……ん 余も勝手に帰ってすまなかった」ンー

側近「」

男「ところでそちらの赤い鎧のお方は?」

側近「魔王様の側近をしている側近だ よろしくな!!」ギリギリ

男「よ よろしく!! よろしく過ぎて手の機能が停止しそうです!!」ギリギリ

魔王「二人とも早速仲が良くていいな」

側近「そうですよー 私と同じ魔王様の片腕の分際で」ギリギリ

側近「魔王様を呼び捨てしたり気安く頭を撫でたりする阿呆とは仲良くなれそうです」ギリギリ

男「痛い! 痛いです!!」

魔王「それぐらいにしておけ 余が許しているんだ」

側近「はいわかりました」パッ

男「手が紫色に……影慶の真似!!」

魔王「二人はこれからも余を支えるのだ」

魔王「些細なことで仲違いをするでない」

側近「私たちは仲良しだから問題ありません」ゴッゴッ

男「はい仲良しです鎧痛い」

魔王「ではテレビでも見るか」

男「じゃあつけますねー」パチッ

側近「なるほど これがテレビというものですか」

男「側近さんは知っているんですか?」

側近「こちらの知識もある程度仕入れていますから」

魔王「よっこらしょっと」ヒザウエー

側近「」ザクッ

男「ぎゃああああああああ!?」

側近「安心しなさい みねうちです」

男「いやいやいや!! 腕に刺さってた上に血が出てるからー!!」ダラー

側近「そのぐらいの血がなんですか 男なら我慢しなさい」

男「我慢以前に腕が千切れそうなんですけどー!!」プラーン

魔王「ベホマ」パァァァ

側近「魔王様!! 上級呪文は魔力の消費が!!」

魔王「側近 次はないぞ」ギロッ

側近「……はい」シュン

男「ベホマの光が暖かい」

男「そんなわけで 気を取り直してご飯にでもしましょうか」

側近「キサマ 料理が作れるのか?」

男「もち!! カレーは正義過ぎて誰にだって作れます」

側近「なるほど 餌付けという方法があったか」ブツブツ

魔王「側近初めに言っておく 奴の料理だけは絶対に貶すなよ」

側近「心得ています(適当にケチをつけまくりましょう)」

男「今日の夕飯は側近さんの辛さを表したグリーンカレーです!!」

側近「キサマ!! 緑のう……糞を出すとはなにごとだ!?」

男「」

魔王「」

魔王「そ 側近 謝った方が……」

側近「魔王様! あのような物を食べる必要なし こやつは成敗します」チャキ

男「」

側近「はあ!!」シャッ

男「」ガキンッ

側近「なあ!?」ギリギリ

魔王「スプーンで側近の剣を受け止めただと!?」

側近「ありえん!? オリハルコン製の剣をスプーンの しかも片手で受け止めるなど」ギリギリ

男「スプーンとは どんなカレーも受け止める奇跡のアイテムだ」

男「だから俺たちはスプーンに尊敬の念を抱かなくてはならない!!」

男「ってかお前らはカレー見るとう○こう○こいい加減にしとけよ!!」

側近「はい!! 美味しいです!!」モシャモシャ

男「ならいいんだ」スッ

側近「」

魔王「」

ピンポーン

勇者「男さ――」

男「今日は駄目!!」バタン!!

側近「まさかあのような武の持ち主とは 人は見かけによらないというか」

魔王「諦めろ カレーがかかった奴は全力の余でも勝てる気がせん」

男「いや 人違いだったみたい それでなんの話をしてたの?」

魔王「なんでもないよ それで今日は緑のカレーか」モシャモシャ

男「スープカレーに近いけどこっちの方が辛いし 味もクセがある」モシャモシャ

男「でも慣れると結構美味しいから 家でも結構簡単に作れるよ」モシャモシャ

側近「見た目はともかく 確かに味は美味しいですね」モシャモシャ

魔王「夕飯も終わったことだし そろそろ風呂に行くか」

側近「それではいってらっしゃいませ」

魔王「行くぞ男!!」

側近「」グサッ

男「痛い!! 無言で刺すの止めて!!」

側近「薄皮一枚です」グサッグサッ

男「確かにそうだけど痛いからね!!」

側近「それで魔王様 この男を一緒に入れるように聞こえたのですが」ピクピク

魔王「言ったがそれがなにか?」

側近「」

側近「ありえません!! このような男と一緒に入るなど!!」

魔王「男は余の片腕だ 一緒に風呂に入る権利がある」

側近「ならば私も入ります!! それが最低限の譲歩です!!」

魔王「だがお主 鎧は脱がんのだろう」

側近「当たり前です いつ何時敵が現れるかわからないので」キリッ

魔王「鎧で触られると痛いし」

側近「」

魔王「鎧を脱ぐのなら入っても良いが……」

側近「」ザクッザクッ

男「だから無言で刺さないで!!」

男「結局 鎧をつけたまま監視という形で落ち着きました」

側近「」イライライラ

男「じゃあ頭洗うよー」

魔王「バッチコーイ」

男「」ゴシゴシー

側近「おいちょっと待て」

男「なんですか?」

側近「まさかキサマ 角も洗うのではないだろうな?」

男「えっ! 駄目なの?」

側近「駄目に決まっているだろうが!! 角は生涯を共にする伴侶にのみ触らせるもの!!」

側近「特に魔王様の角など触っていいハズが――」

魔王「良い 余が許可した」

側近「」

男「それで寝る時も側近さんは鎧を脱がないの?」

側近「当たり前だ」

魔王「zzz」

男「しかも布団で寝ないし」

側近「魔王様を守るのに横になっては意味がないだろう」

側近「そもそも私は生まれてから一度も この鎧を脱いだことはない」

男「えっ! 汚い」

側近「鎧の中身は魔力で洗浄している!!」

側近「私たち鬼の一族は代々魔王様を守っているのだ!! この真紅の鎧は我々の誇りだ」

男「」

男「でもさ その鎧だと魔王を抱きしめてあげられないんじゃない」

側近「その必要はない 私は魔王様を守る剣であり鎧であればいい」

男「言うと思ったけど でも側近って魔王のこと好きだろ」

側近「すすすすすきちゃうわ!!」オロオロ

男「テンプレ乙 態度でわかるけどさ」

男「それぐらい魔王も側近のことが好きだと思うよ」

側近「……そう思うか?」

男「魔王は本当はもっと近くの人間に甘えたいんだと思う」

男「こっちのことわざにヤマアラシのジレンマっていうのがあるんだけど」

側近「」

男「ヤマアラシは身体に生えているトゲで甘えたくても近づけない」

男「でも側近は鎧脱げるんだから脱いで甘えさせればいいと思うよ」

側近「簡単に言うな」ボソッ

男「ちなみに魔王の抱き心地は結構良いよ」

側近「」

男「小さいから丁度包める感じに抱けるし このまま側近が鎧を脱がないと襲っちゃうかもなー」

側近「鎧を脱いだぞ これで襲わんのだな」ガシャンガシャン

男「うん 襲わない」

側近「それならいいんだ」ギュー

魔王「うぅーそっきんー」ギュー

側近「ちなみにだ 魔族には一族ごとに色々しきたりがある」

側近「角がある一族が角を触らせるのは伴侶だけというのもその一つだな」

男「それがどうかしたの?」

側近「私の一族も角があるが それとは別にもう一つある」

側近「生涯 私たちが鎧を完全に外した姿を見せるのも生涯連れ添う伴侶だけだ」

男「」

側近「冗談だ」フンッ

男「ですよねー」ホッ

側近「責任は取らせるからな」

男「」

翌日 朝

魔王「側近 鎧を脱いだのか?」

側近「家の中だけです」ウズウズ

魔王「鎧の上からでも思っていたが 胸が大きいな」

側近「鎧を脱いだことがなかったので 身体つきに関しては特に」ウズウズ

魔王「また男とは違った感触が楽しめそうだな」ダキッ

側近「これが人肌ですか 起きている時と寝ている時ではやはり違いますね」シアワセー

男「朝ごはんだよー」

側近「チッ」

男「朝ごはんはナンとインドカレーです」ガチャ

魔王「普通のカゥレェーよりも更にドロドロしているな」

側近「このパンらしきものは味気ないのですが」モシャモシャ

男「カレーの方は本場だから結構辛め 味も結構クセが強いから」

男「ナンはカレーにつけて食べるんだけど 最近は給食でもナンが出るんだよねー」モシャモシャ

魔王「なるほど 確かにカゥレェーは辛いが美味いな」モシャモシャ

側近「カレーにナンを絡めると食感がいいですね」モシャモシャ

男「そんなわけで仕事に行ってきます」

魔王「うむ! 今日は側近と共に留守番をしていよう」

側近「早く行って下さい」シッシッ

男「はいはい いってきます」ガチャ

現場

親方「マオウサマバンザーイ」バンザーイ

男「親方の催眠いつ解けるのー?」

勇者「男さん!?」

男「どうしたの勇者?」

勇者「昨日は魔王ちゃんと仲直り出来たか見に行ったのに追い出して」

勇者「酷いです!!」

男「ごめんごめん(あの側近と会わせるのは危険な気がするし)」

勇者「今日は魔王ちゃんいないんですか?」キョロキョロ

男「家で留守番中」

勇者「ということは今日は二人きりなんですね」

男「仕事をしましょう」

勇者「はい」

勇者「男さんの家族はどこに住んでるんですか?」

男「ここから遠いところ 母さんがカレー好き」

勇者「カレー好きはお母さんからの遺伝なんですか」

男「そんなとこかな」

勇者「それでこの前の話なんですけど」ブンッ

男「」ガンッ

勇者「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

男「大丈夫だから そんなに謝らなくてもいいよ」ハナイター

勇者「男さん優しすぎです」

男「いや こんなもんじゃない?」

勇者「ちょっとは怒ってもいいと思います」

男「う〜ん 昔から怒ることだけは苦手だからなー」

男「カレー屋さんを作るのもみんなを笑顔にしたいからだし」

勇者「みんなを笑顔にですか?」

男「カレーは子供も大人も好きだからね 美味しいカレーを作って」

男「みんなが笑顔になってくれればそれでいいかなって」

勇者「素敵です その夢」

勇者「私にその夢 手伝わせてもらえませんか?」

男「」

勇者「なんて言ってみただけですよ」エヘヘ

男「もし俺が本当にカレー屋さんを作ることが出来て」

男「それなりに自信がついたら 勇者も働いてみる?」

勇者「私なんかでいいんですか?」

男「いいよ その代わりにビシバシ扱くけどね」

勇者「その時はお手柔らかにお願いします」

勇者「ちなみに目標金額とか決めてるんですか?」

男「もうすぐかな 昔からの夢だし」

勇者「良かったら私たちの世界で出しませんか?」

男「うんーそっちでもいいけどなー面白そうだし」

勇者「それだったらずっと一緒にいられるし」ボソッ

男「なにか言った?」

勇者「今日も仕事が終わったら男さんの家に遊びに行っていいかなーって」エヘヘ

男「今日もごめん 無理」

勇者「」

男「ただいま帰ったよー!!」

魔王「男! おそい――」

側近「遅い!!」ガンッ

男「痛い!? いきなりなに!!」

側近「キサマは魔王様の片腕である自覚があるのか!!」

男「そもそもその話自体が……」

側近「口答えはするな!! そもそもキサマは……」

魔王「」

魔王「今日の朝から側近と男の仲がいい気がする」

側近「気のせいです」ザクッザクッ

男「人を刺しまくる人とは仲良くなれません!!」

側近「だが父上は刺されるともっとやってくれと言ったぞ」

男「その男は犯罪者です」

側近「馬鹿な!! 父上は犯罪など一度もしたことがない私の誇りだ!!」

男「バレなければいいのだよ バレなければ」

魔王「男 話がある」

男「なにー?」

魔王「そろそろ余の魔力も本格的に溜まる頃だ」

男「ふーん」

魔王「魔力が溜まったら余は魔界へ帰らなくてはならぬ」

魔王「ここの生活も楽しいが余も魔王なのでな 国民を捨てることは出来ん」

男「」

魔王「真剣に聞く お主は余の片腕としてついてきてくれるか?」

男「一度あっちに行ったらこっちに戻ってこられる?」

魔王「それは難しい」

男「そっかー」

魔王「余は強制はしない お主が決めてくれ」

男「ちょっと悩んでいい?」

魔王「まだしばらくいるから それまでなら」

男「いきなり明日いなくなったとか止めてね」

側近「」

側近「それで キサマはどうするつもりだ?」

男「どうしようかなー」

側近「真面目に答えろ」

男「気持ち的には行きたいよ 魔王は好きだし」

男「それにあっちでもカレー屋さんは出来るしねー」

側近「ならばなにが問題なんだ 人間が魔族の間に混ざれないとでも思っているのか?」

男「……」

側近「私はキサマに一緒に来て欲しいと思っている」

側近「数日一緒にいただけだが キサマは私の鎧を剥いだんだからな」

男「……」

側近「魔王様の気持ちからは絶対に逃げるなよ」ザッザッ

男「魔王の気持ち……ね」

勇者「話ってなんですか?」

男「魔界に行こうと思うんだ」

勇者「」

勇者「魔王ちゃんのことが好きだからですか?」

男「わかんないや」

勇者「わからないって」

男「わからないから悩んでるのかな?」

勇者「だったらいかないでください」

男「どうしようか」

男「いやうん 別に魔界に行くからって魔族になるわけじゃないし」イヤイヤ

勇者「どういう意味ですか?」

男「いつでも ずっと俺は一つのことだけに拘ってきた」

男「それはどこに行こうとも変わらない変える気はない」

勇者「カレー屋さんを作るってことですか?」

男「それ以前さ どうも勇者たちの世界の人間はカレーをう○ことしか見ていない」

男「幾らカレーが美味しかろうと世界の認識がう○こじゃ意味がない」

勇者「じゃあ……?」

男「カレー外交の始まりだ」ニヤリ

魔王「それでは男 準備はいいか?」

側近「というより男 キサマどれだけ荷物を持っていく気だ!!」

男「材料は現地調達でいく 後は鍋とかその他」

魔王「まあ良い むしろその方が張り合いがある」

側近「負荷が重くなるんですが」

男「じゃあレッツゴー」

魔界 魔王城

男「気のせいでしょうか?」

魔王「なにがだ」

男「超ドンパチしてません?」

側近「あれぐらい物の数ではない」

男「マジ物の数じゃなかった」

魔王「余の実力が遺憾なく発揮されたな」

側近「それにしても一人も殺さず無力化しろとはな」

男「やってくれたじゃん マジ感謝」

魔王「もっと褒めるがいい!!」エヘン

側近「それでだ まずキサマには魔王様のお母上に会ってもらう」

男「どうして?」

魔王「先代の魔王だからだ 今でも余よりも強いのだぞ」

男「そりゃ怖い」

魔王女「魔王 良く帰ってきてくれましたね」

魔王「はい 玉座を長いこと空にして申し訳ありませんでした」

魔王女「あなたが死ねば 次の魔王が育つまで時間がかかります」

魔王女「それがわかっていて帰って来たのならば何も言うことはありません」

魔王「はい」ビクッ

魔王女「それでそちらがあなたがあちらで見つけてきた 新しい側近ですか?」

男「はい」

魔王女「それでは私と彼を二人にしなさい」

魔王「お母様!!」

魔王女「二人にしなさい」

魔王「……はい」

側近「行きましょう」

男「一つ言うならば せっかく帰って来たんだから娘に抱きつくぐらいはさせたらいい」

魔王女「私の立場ならそれが容易でないことぐらい知っているハズです」

男「それでも子は親に甘えたいものなんじゃないの?」

魔王女「それは子のいない者の言葉です」

男「誰かさんの体験談さ」

魔王女「」

男「」

魔王女「私たちの間に固い挨拶などいりませんね」

男「全くもってその通り お久しぶり歴代最強の魔王」

魔王女「お久しぶりです 歴代最弱の勇者」

魔王女「全く 歴代勇者の中でも食べ物のために逃げた勇者など前代未聞です」

男「カレーは正義だろ それに俺は元はあちらの世界の人間なんだ」

男「誰かさんが変な魔方陣で呼び出して 偶然俺が勇者になった それだけの関係だろ」

魔王女「ごほん! あれは捨て去った過去です」

男「あの頃 親に甘えられなくて泣いてた魔王がこんなババアになってるとは 長生きしてみるもんだ」

魔王女「言うなといっているんです それとババアは止めなさい」

男「それがこんな形で再開するとは」

魔王女「あなたは全然変わっていませんね」

男「誰かさんが人間と魔族の架け橋になるって言ったから安心してあちらへ帰ったのに」

男「いつまで経っても変わらず変わらず 逃げ出した勇者なんて前代未聞だけど どうやら俺は成長が止まったようで」

魔王女「仕方ないのです あなたが帰った後に私は結婚をし」

魔王女「生まれた娘に志半ばで魔王の力を持っていかれるとは」

男「更に俺の変わりに生まれた勇者は最強クラスときた」

魔王女「やってられませんよ全く」ヤレヤレ

魔王女「それで何の用ですか? 今更戦況を掻き乱そうとでも?」

男「いや カレーをご馳走にきた」

魔王女「あなたは昔から本当に変わりませんね カレーカレーと」ハァ

男「まあね 母さんが好きだったってのもあるけど」

男「俺の初恋の子がカレーしか作れない俺のカレーを好きだって言ってくれてさ」

男「その笑顔が忘れられないので 最高のカレーを用意しました」

魔王女「」

男「食べてくれますか お嬢さん」

魔王女「あなたは……本当に変わらないです」グスッ

男「つーわけで夕食です カレーです」ゴトン

魔王女「」

魔王「おい男!!」

男「なに?」

魔王「普段から私たちと一緒にご飯を食べない母様をどうやって呼んだんだ!!」

男「カレーは正義としかいいようがないな」キリッ

魔王「」

男「それでは今回のカレーは普通のカレーです なんの変哲もないです」

魔王「これは!?」モシャモシャ

側近「なっ!?」モシャモシャ

魔王女「」モシャモシャ

魔王「(今まで食べたカレーの中で一番微妙)」

側近「(不味くはないけど普通だな)」

男「……」

魔王女「男」フキフキ

男「なんですか?」

魔王女「腕は落ちていませんね 褒めて遣わします」

男「ありがとうございます」

魔王女「魔王」

魔王「は はい!!」

魔王女「良い従者を持ちましたね 誇ってもいいです」ニコッ

魔王「ありがとうございます お母様!!」

魔王女「先日 勇者が帰ってきて明日 総力戦です」

魔王「」ゴクリ

魔王女「男 勇者を抑えなさい」

魔王「お母様!?」

側近「魔王女様!?」

男「足止めするのは構わんが……」

男「別に全員カレー漬けにしても構わんだろう?」

魔王「いいわけないだろうが!!」ゴッ

男「痛い……」

魔王女「魔王 あなたは男のことが好きですか?」

魔王「えっ!? それは……」

魔王女「別にいいのです 自分の気持ちを出しなさい」

魔王「好きです」

魔王女「血は争えませんね 側近あなたは?」

側近「私もですか!?」

魔王女「後で魔王女に脅されたからなどと言わないように 素直な気持ちで」

側近「好きです」

魔王女「男 あなたはカレーと彼女たち どちらが好きですか?」

男「普通にカレーだけど」

魔王女「」

魔王「」

側近「」

魔王「氏ね!!」ゴッ

側近「死になさい!!」ザクッ

男「冗談だよ!! 軽いジョーク!!」

魔王女「とにかく! 男が出来るというなら女は信じて待ちなさい!!」

魔王「はい」

側近「はい」

男「」ボロッ

深夜 寝室

魔王「こうやって皆で一緒に寝るのもこれで最後になるのかもしれんな」

男「そんな縁起の悪いこと言わないでー」

側近「むしろキサマがどうしてそこまで自信があるのかがわからん」

男「いやだってカレーは正義だし」ケロッ

魔王「どうして余はこいつを好きになったのかわからんくなる」

側近「同感です」

男「でもさ 俺はカレーより二人の方が好きだよ」

魔王「」

側近「」

魔王「余はずっと一人だった 周りの人間はいらぬ期待ばかりかける」

魔王「魔王として祭り上げられ甘えることを知らなかった」

男「」

魔王「余を叱ってくれたのは母上以外にはお主が初めてだったからな」

魔王「嬉しかったんだ それにお主は甘えさせてくれたしな」

側近「私はずっと家のしきたりに従って鎧を守って生きてきて」

側近「魔王様がそんな気持ちになっていることなどずっと知らずに生きてきた」

男「」

側近「だからキサマに魔王様の気持ちを教えてもらって気付いたんだ」

側近「私は私 一族は一族 そんな掟に縛られて魔王様まで縛る必要はないとはない」

魔王「だからそんなお前が好きだ」

側近「だからそんなキサマが好きだ」

男「……うん ありがとう」

男「俺も昔 好きな人がいたんだ」

男「ずっと好きだった その人のためにカレーを作りたいと思った」

魔王「」

男「でも絶対に結ばれないだけの立場があって」

男「結局俺は逃げ出したんだ 適当に言い訳してさ」

側近「」

男「俺は二人のスプーンになりたい」

男「二人を受け止められるだけの男になりたい」

男「いや そこにもう一人欲しいんだけどね いいかな?」

魔王「それが男だろう」

側近「カレーのことなら私たちにすら文句は言えんからな」

男「ありがとう」

翌日

男「さて行って来るから カレー準備して待ってて」

魔王「絶対に帰って来いよ」チュッ

側近「そうだぞ」

男「側近はキスしてくれないの?」

側近「/////」ザクッ

男「だから無言は止めてと」

ゴロゴロゴロ

魔王女「勇者のギガディンですね」

男「当たらない自信はある!!」ダッ

魔王「男!!」

側近「……男」

勇者「まさか本当に来るとは思いませんでしたよ」

男「そりゃどうも ちょっと過去のことを清算しに」

勇者「過去の清算?」

男「それと告白?」

勇者「」

男「断られるだろうから先に言っておくけど」

男「今から俺は勇者だとか魔王だとかいう縛りを壊しに行く」

勇者「無理です」

男「俺たちだけがそれを出来て 俺がやらなかったから」

男「俺がやらなくちゃいけないんだ」

勇者「絶対に無理です」

男「やるさ! そしたら君に告白する そしてカレー屋さんを作る」

男「それで俺の夢は叶う」

魔王女「最弱の勇者 男の力は」

勇者「ギガディン!!」ゴロゴロ

男「当たんないさ!!」すいすい

魔王女「怒りによって増大する魔力」

勇者「それなら接近戦で!!」ギィン!!

男「エーテルスプーンの強度を舐めないでもらいたい!!」キリッ

魔王女「そしてそれをすべて接近戦に特化させた」

勇者「きゃっ!?」

男「最強の勇者の名は返上だ しばらく勇者の名は返してもらう」

魔王女「接近戦のみに関していえば 最強を誇る勇者」

魔王女「怒るということが極端に苦手だったので宝の持ち腐れでしたけど」

かつて たった一人の勇者によって締結された魔族と人との休戦条約 そこではカゥレェーと呼ばれる食べ物を食べながらの

条約締結となった

そしてその戦争での英雄 彼はすべてを手に入れながら 「カレーは正義」という謎の言葉を残して消えていった そして……

カレー屋 勇魔王

魔王「男! グリーンカレー二つだ!!」

男「はーい!!」

側近「こっちは普通のカレーが三つ」

勇者「わかりました!!」

男「こじんまりとした店だけど 魔界と人界の間に店を構えました」

魔王「男早くしろ!!」

男「はーい!!」

小魔王「男! 早くしろ!!」

男「お母さんの真似するのやめよう それとカレーあげるから裏にいてね」

側近「そうだぞ お父さんの邪魔をしては駄目だろう」

小魔王「ベーッダ!!」

側近「なっ!?」フルフル

小魔王「勇者ー! 側近がイジメるー!!」

勇者「駄目ですよ側近ちゃん 小魔王ちゃんイジメたら!!」

男「とまあ何故か魔王との間にだけ子供が生まれて」

男「魔王の性格を更に駄目にした感じだけど 何故か勇者にだけは懐いています」

魔王「誰が駄目だ 誰が」

魔王「メッだぞ!!」

小魔王「いやだー!!」ダッ

側近「おい! ちょっと待て!!」

勇者「小魔王ちゃん!!」

男「慌しい毎日だけど 好きな女の子を笑顔にしたいって作り出したカレーは」

男「こんなにも沢山の人の幸せを生み出してくれました」

男「いや カレー最高じゃない?」

終わり

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この記事のコメント一覧
1 . 名無しさん  ID:5KfHkZoI0編集削除
長すぎるうえに全く面白くなくて途中でやめた
2 .    ID:3J..UOEa0編集削除
「湯浴み」が読めなくて「湯呑み」って書く程度の国語力で物を書こうと思った事が一番笑える
3 . 名無しさん  ID:mf6vfqzB0編集削除
湯呑みで思考がフリーズした

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