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側近「おかえりなさいませ魔王様」

魔王「……」

側近「いかがでしたか? 人間ども虐殺の首尾は」

魔王「側近よ。余は目覚めたばかりでまだ十分な力が戻っていない」

魔王「違いないな?」



側近「仰る通りです。ゆえに肩慣らしにと、付近の農村まで戯れに出向かれたのです」

魔王「戯れで済むものか。ついぞ悪夢を見たわ」

側近「恐れながら何があったのでしょうか?」

魔王「知りたくば余の命を受けよ。ただちに彼の村を滅ぼすのだ」

側近「は? は。御意に」

側近(??)

【村の見える丘】

側近「ここか。なるほど、挑発的なまでに我らの居城に近いわ」

側近「ふむ……これといって何の変哲もない村よ。我自ら手を下すまでもなし」

側近「あのような痩せた村など、上級の魔物を数体送り込めば十分。造作なく焦土と化すことだろう」

側近「いでよ我がしもべ――金色の怪竜、グレイトドラゴン!」

竜「グオオオオッ!」

側近「難攻不落がスライム、メタルキング!」

メタル「ファファファ」

側近「伝説の魔鳥、にじくじゃく!」

鳥「ギャオオオッ!」

側近「あの村はお前たちの箱庭よ! さぁ存分に楽しむが良い、ゆけいっ!」

側近「これだけの顔ぶれであれば磐石に余る。魔王様も納得されることだろう」

側近「しかし結局、魔王様の心中も計れず終いだな」

側近「時間の無駄かも分からぬが、一応村の最期まで見届けておくか……」

村の男が あらわれた!
村の若者が あらわれた!
村の女が あらわれた!  ▼

側近「ククク。出てきたな愚かな人間どもめ」

側近「さぁ、生き地獄を謳歌するがいい……ん?」

側近「……なんだ? 奴ら、逆に向かってきていないか?」

メタル「ファファファ」

メタルキングのこうげき! ▼

側近「ふっ、そうだ構わぬ、やれ!」

村の若者は ひらりと身をかわした! ▼

側近「むっ運のいい奴め」

村の男の こうげき!
会心の一撃!
メタルキングは たおれた! ▼

側近「」

側近「ん?」

村の女は バイキルトを となえた!
村の若者は バイキルトを となえた! ▼

側近「ば、ばかな呪文だと」

竜「グオオオッ!」

グレイトドラゴンは激しい炎を吐いた! ▼

側近「そ、そうだ。ブレス攻撃ならば避けられまい!」

村人の群れは ダメージを受けた! ▼

側近「ククク燃えろ燃えろ、業火の中で焼け死ぬがいい!」

村の男の こうげき!
グレイトドラゴンは ダメージを 受けた! ▼

村の若者の こうげき!
グレイトドラゴンは ダメージを 受けた! ▼

側近「なっ」

側近「なぜ誰一人倒れずぴんぴんしているのだ」

側近「どうなっているここはただの村ではないのか」

逃げてー

村の娘が あらわれた!
村の少年が あらわれた!
村長が あらわれた! ▼

側近「こ、ここにきて増援だと……だが、たかが女子供に老いぼれ風情」

村長は イオナズンを となえた!

側近「いきなり魔王様お得意の呪文!?」

村の少年の こうげき!
グレイトドラゴンは ダメージを受けた! ▼

村の娘の こうげき!
にじくじゃくは ダメージを受けた! ▼

側近「ば、ばかな。あんな子供までまともな戦力ではないか!」

村のウシが あらわれた!
ウマが あらわれた!
イヌも あらわれた! ▼

側近「くそっ、また増援が……ウシ? イヌだと!?」

ウシは たいあたりした!
ウマは きずついた村人を 逃がした!
イヌは ほえた! グレイトドラゴンのステータスが下がった! ▼

側近「なんだこれは! どうなっている!」

村の男の こうげき!
村の若者の こうげき!
村の女の こうげき! ▼

側近「ま、まずい! 奴ら弱ったグレイトドラゴンを集中して攻撃している!」

村の娘の こうげき!
村の少年の こうげき!
村長の こうげき! 会心の一撃! ▼

側近「グ、グレイトドラゴン! 立て、それでもお前は我がしもべ筆頭か!」

側近「こんな村人ども相手に何を手間取っている! いつのもように蹴散らせえっ!!」

竜「グオオオオ!!」

グレイトドラゴンの こうげき!
村長は ひらりと みをかわした!

ウシの こうげき!
ウマの こうげき!
イヌも こうげき!

竜「グ……グオオオオ……」

グレイトドラゴンは たおれた! ▼

側近「あああ」

側近「だ、だがこちらにもまだ切り札がある」

側近「にじくじゃくには窮地に陥った際、特別な指示を与えてあるのだ」

側近「たかが村落一つに行使するのは気が引けるが……」

側近「我が配下が倒れゆく事態となってはやむを得ん! やれい!」

鳥「ギャオオオッ!」

にじくじゃくは すべてのまりょくを ときはなった!

ぼうそうしたまりょくが ばくはつをおこす!!

側近「ククク……いかに個々が手練だろうと、すべて吹き飛ばしてしまえば無問題」

側近「これが魔王軍の力よ。見よ、影も残らぬ」

側近「……いや……影は残っているか……むう、村に損害はないか……」

側近「ぬう……村人も無事か……家畜も……」

側近「!?」

村長の こうげき! ▼

鳥「ギャー」

にじくじゃくは たおれた!

側近のしもべたちは 全滅した…… ▼

側近「そ、そんな馬鹿な……マダンテまでもが通用しないだと……」

側近「まさか奴ら、かつて魔王様を打倒した勇者一族の末裔なのか?」

側近「そ、それなら全て納得いく! 我が居城の付近に悠々村を構えている理由も」

側近「しかし……それにしても奴ら、神々しさも威圧感も感じぬ……」

側近「どこをどう見ても、田舎村の貧相な人間にしかみえぬが……」

側近「……ん?」

側近「み、見つかった!」

側近「来る! 奴らが! こっちに来る!!」

側近「ここは戦略的撤退よ!!」

側近は にげだした! ▼

【魔王城】

側近「魔王様! 魔王様!」

魔王「無事に帰ってこれたようだな」

側近「や、奴らおそらく伝説の勇者どもの末裔です!」

側近「おそらく人間どもはこの魔王城に対する牽制のため、付近に精鋭を配備していたのです!」

魔王「ふむ……余もいち早くその線はにらんだが……側近よ。彼奴らの成り、威容さ加減をよく見たか?」

側近「は、はい。確かにその……勇者一派にしては、スライムと変わらぬ凡百の類に見えましたが……」

魔王「ごときに敗れた余を愚弄するか?」

側近「い、いえいえいえ断じて滅相もございませぬ! 奴らが余りにも常軌を逸しているだけです!」

魔王「して、これから早急にやらねばならぬことは何か」

側近「はっ……ただちに総力を上げ、彼の村を屠ること!」

側近「このままあの地に居直られては、異郷の人間共や配下の魔物たちに示しがつきませぬ!」

魔王「手はあるのか?」

側近「はっ。まずは私め自らが、村の情報を集めて参ります」

側近「奴らの弱み・攻略法を知り尽くした上で村を滅ぼし、我が魔王軍の旗揚げと致しましょう!」

【村の見える丘】

側近「それにしても近い……思ったよりそぐそこだ。くそっ奴らめ」

旅人「しかしあなどれないのも事実。こんな手段でうまくいくとも思えんが」

側近は モシャスを となえた!
側近は じぶんのすがたを
にんげんの旅人 そっくりに かえた!

旅人「見破られたら即ルーラだ。とにかくあの手この手で有益な情報を集めねば……」

【村】

旅人「ごほん。こんにちは」

村の男「あーいこんちは。旅の人だべか? めんずらしぃなぁ」

旅人(こ、この男はメタルキングを一撃で粉砕した男……!)

村の男「近頃ぁ少しばかり物騒になったけえ道中大変だったろ? ゆっくりしてくがいいべ」

旅人「う、うむ、そうさせてもらう」

旅人(……どうやらバレてはいないようだが……)

旅人(魔王様や我がしもべの襲撃を『少しばかり物騒になった』程度で流すとは……)

旅人(我が魔族の誇り云々を通り越して、ただならぬ計り知れなさよ。慎重に行動せねば……)

村の若者「おー、旅のお人かぁ。なぁ、あとで町の話を聞かせてくれよ。憧れてんだぁ」

村の女「あらぁ、素敵なお兄さんだぁなぁ。ちょっとウチの亭主と代わってくんねかぁ?」

村の娘「あっ旅人様だぁ。初めてみたー」

村の少年「なぁなぁ、どっから来たん? かっけえなぁ」

旅人(……ま、まるで警戒しておらぬな。それどころか妙に友好的だ……)

村長「初めまして旅人様。私がこの村の村長ですじゃ」

旅人「あ、ああ、お初に目にかかる。少しの間この村に留まらせてもらうぞ」

村長「いくらでもどうぞ。この通り何もない村じゃが、ゆっくりしていきなされ」

旅人(何もないどころか、今のところ魔王軍最大の障害なのだが)

村長「ところで立ち話もなんでしょう。どうですかな、ワシの家で茶でも」

旅人(き、きた! もしやこの御仁、既に我の正体を……!?)

旅人「……お、お邪魔にならなければ、是非」

村長「ほっほっ。ではこちらですじゃ」

旅人(例えどんなリスクを背負おうと、この村の秘密……必ず暴いてやる!)

【村長の家】

村長「では茶をどうぞ」

村長「ほっほっ、毒など入ってはおりませぬて」

村長「お口に合いますかな。ワシの自慢の茶っ葉」

村長「おおそうですか。さて、茶菓子もお持ちしましたぞ」

村長「こちらもワシ自慢の茶菓子。おいしいですぞ」

村長「どうですかなお味は? ほっほっそれは良かった」

村長「しばらくは村の連中の見世物にされるじゃろうが」

村長「気を悪くせんでくだされ。久々に来た旅人様が物珍しいだけですじゃ」

村長「どうかお気を楽に、この村でゆっくりしていってくだされ。おっともうこんな時間」

村長「長旅でお疲れのところ、ワシの茶に付き合ってくれて礼を言いますぞ。」

村長「困ったことがあれば、いつでも相談に乗りましょう。ほっほっ」

旅人「……」

旅人(お、終わってしまった!)

旅人「ごほん。ときに村長殿」

村長「なんですかな?」

旅人「この村はその、地理的には相当危険な場所に位置しているようだが……」

村長「危険? はて。みな平和に暮らしておりますが」

村長「ああ、ただ最近は妙に魔物たちが活発になってきましてな」

村長「つい先日もトカゲやら石ころやらがやってきて、総出で懲らしめたばかりなんですじゃ」

旅人「ぶ」

村長「あと一緒についてきた鳥が迷惑な奴でしてな。なにやらこう、爆発しましてな」

村長「おかげで、村中の家の屋根が吹き飛んでしまいまして、大変だったのですじゃ」

旅人「……。……村の人間は無事だったのか?」

村長「さいわい大した怪我人は出なかったんじゃが、いやあ最近の魔物は迷惑ですな!」

旅人(な、何たること……次元が違いすぎるではないか!)

旅人「……ち、ちなみに。その3体の魔物の前は……」

村長「ああ、あの」

旅人「いやっやはり何でもない! 聞かなかったことにしてくれ!!」

村長「なんか小林幸子みたいな格好をした変なオヤジが……」

旅人「と、ときに村長殿」

村長「なんですかな?」

旅人「村長殿はどこで武芸や呪文を学ばれたのだ?」

村長「おや? どこでお披露目しましたかの?」

旅人「あ、いや、先刻村の者から小耳に挟んだもので」

村長「ほっほっ。いやなに、ただの真似事ですじゃ。ワシも歳ですしな」

村長「とはいえ、こんなひ弱な老体でも、何とか村を守れる程度には間に合いますがの」

旅人(な、何を言ってる! お前は出端から上級呪文をかますデンジャラス爺だろう!!)

旅人(それにふざけた威力の一撃もひねり出すわ、ドラゴンの猛攻を微動でかわしまくるわ)

旅人(弱ったにじくじゃくにためらい無くトドメを刺したことも憶えているぞ!)

村長「ど、どうなされた? 急に顔色が……」

旅人「ひいっ!」

村長「!?」

旅人「し、失礼した。突然めまいが」

村長「ほっほっ。外の空気でも吸いにいってはいかがですかな」

【村の広場】

旅人(ううむ……結局村長の奴は、単に自分の茶を自慢したかっただけか……)

旅人(村の長があれということは、人間には無警戒なまでに親切な村のようだな)

旅人(その一方で我らの襲撃などは意にも介さない魔物顔負けの魔物っぷり)

旅人(そもそもあのマダンテで、家の屋根が吹き飛ぶ程度で済むのがまず理不尽で……)

旅人(んっ? この家、気のせいか材質がオリハルコンに似ているような)

村の少年「あっ旅人様だっ!」 村の娘「旅人様だー」

旅人「のわっ」

娘「こんなところで何してるん?」

少年「遊ぼうぜ遊ぼうぜー」

旅人(くっ。泥にまみれた薄汚いガキ共め……だがグレイトドラゴンより強い)

少年「なあ旅人様、俺と勝負しようぜ!?」

娘「わあ面白そうだあ」

旅人「じょ、冗談ではないっ、ごめんこうむるわ!」

旅人(と、とりあえず情報収集だ。むしろ子供の方が率直な話を聞けるやもしれん)

旅人「お、お前たちは強いのか?」

少年「強いよ! この間だってでっけえトカゲのアゴをぶん殴ってやったんだぜ!」

娘「オラも! オラも!」

旅人「……ど、どうして子供でありながらそんなに強いのだ?」

村の少年「そりゃー毎日鍛えてっからなあ!」

旅人「鍛える?」

娘「ウソだよ旅人様、こいつは適当におウマさんやわんこと遊んでるだけだあ」

旅人(だがこの村の家畜は、我が魔王軍の主力部隊に匹敵するからな)

少年「俺、今よりもっと強くなって、世界中を渡ってみたいんだあ」

旅人「もっと強く!?」

娘「無理無理! 世界は広いんだあよ!」

旅人「そ、そうだ。やめておいたほうがいいと思うぞ」

少年「むっ。なら旅人様、あちこち旅してまわれるジツリョクを、今ここで見しておくんなよ!」

旅人「うっ!? こ、断る!!」(なんだこの圧力は! 気を抜いた瞬間殺されてしまう!)

旅人「ま、まあそういう訳で、この村は怪物が襲ってきても平気なんだな?」

少年「へーきへーき!」 娘「かえりうちだあ!」

旅人「だが例えば……この村には何か弱み、弱点みたいなものはないのか?」

少年「へ?」

旅人「そこを突かれたら参ってしまうような……そういうものがあったら、困るのではないか?」

少年「うーん? なにかあるか?」

娘「さあ」

少年「ないぜ!!」

娘「こん村ぁ、ムテキだあ!」

旅人「なっ……それでは困る!」

旅人(我は何のために危険を冒してまで忍び込んだのだ!)

旅人(こうなったらこの悠長な性分を突くしかないか。寝込みを襲うか、毒殺か――)

少年「で、旅人様ー、勝負は? いいだろー本気でやるからさぁ!!」

旅人「す、すまぬ急用を思い出した、さらばだ!」

旅人(人質戦法だけは百歩譲っても不可能だな……)

旅人(ううむ、決断を下す前にもう少し情報を集めるとしよう)

【武具・道具屋】

村の男「いらっしゃいませだ」

旅人(なんと店が一つしかないとは!)

旅人「と、とりあえず売り物を全部みせてくれ」

村の男「へえ」

<武器>:ひのきのぼう たけのやり

<防具>:ぬののふく おなべのふた ステテコパンツ

<道具>:やくそう

旅人「な、なんだと、これで全部なのか!!」

村の男「へえ」

旅人(た、確かに、交戦時の村人たちの装備はこのようなものばかりだった……いやっ)

旅人(武器に関しては、ただの農具や素手の方が多かったぐらいだ! 訳が分からん!)

村の男「おすすめは『やくそう』だあよ。使えば傷がふさがるべえ」

旅人「!? こ、これ以上頭を混乱させないでくれっ!」

【村の郊外】

旅人(ええい、こうなったら今夜にでも魔王軍が有利になるように……)

村の若者は ベギラゴンを となえた!
空き地に ほのおが もえひろがった! ▼

旅人(すわっ何事!)

村の若者「できたあ!」

村の女「上出来だあ。これでおめえも畑の開墾さ手伝えるべな」

旅人「か、開墾……!?」

若者「おお、旅のお人でねえか。こんなところで何やってんべ」

旅人「そ、それはこっちの台詞だ。呪文の空打ちなど何を考えている!」

女「いやーちょっと土地を焼き払っただけだべ」

若者「最近やっとこさ、野良仕事で使いもんになる呪文覚えてなあ」

旅人「野良仕事……? ベギラゴンが……?」

女「べぎらごん? なんだあそりゃ」

旅人「ええっ」

こいつら絶対プロテインやってるだろ……

旅人「ま、まさか知らずに身につけたのか?」

若者「いやあ見よう見まねだべ」

女「焼きてえなあ、って念じれば誰でも出せるべ」

旅人「バイキルトも!? イオナズンも!?」

若者「なんだあそりゃ」

旅人「攻撃力を倍加したり、魔王さm……上級魔道士が使える爆発呪文は、一体どうやって!」

女「なんのことやらさっぱりだけんど、強く念じれば何とかなるもんは何とかなるべ」

旅人「ぐぬぬ……何という超理屈!」

若者「ところで旅人様はいったいどんだけ呪文を使えんべ?」

旅人「ぬっ? ぬ、ぬう……」

若者「オラはまだ30コだべ」

女「オラはまだ60コ。村長様ぁ100コくれえ使えるべよ!」

旅人「強く念じるだけでか? あり得ぬ、冗談ではない!」

旅人「……冗談ではない!!」 ←15コ

旅人(――むう。そろそろ暗くなってきたか。みな帰宅し始めたようだ)

旅人(面倒だが、我も宿屋に入らなければ不自然に思われよう)

【宿屋】

女将「こんばんわぁ。もう食事はできてるだぁよ」

旅人「早いな!?」

女将「旅人様が泊まるったらここしかねえべ。一泊タダでいいだあよ」

旅人(やはり流れ者のウワサは広まりやすいか……慎重を期さねば……ん、タダでいいのかこりゃ僥倖)

女将「ほれ、ごはんが冷めちまうだ。こらぁ身体にいいだぁよー」

旅人「うむむ」

旅人(ん? ……この料理、よくみるとただの料理ではないぞ? いやタダの料理だが)

旅人(ふむ、念のため……) <旅人は インパスを となえた!

旅人(こ、これは『ちからのたね』をすりつぶしたものではないか!)

旅人(こっちは『いのちのきのみ』を砕いているのか? これは『まもりのたね』を焼いたもの……)

旅人「お、女将殿。この料理はいったい……」

女将「この村の主食だぁよ」  旅人「何だとっ!」

旅人「主食だと!?」

女将「んだ。『たね』やら『きのみ』を使ってるけんど、どれも村の畑で取れるもんだぁよ」

旅人「栽培を!? 毎日食べてるのか!?」

女将「そうだぁよ。オラたちだけじゃなくて、ウシやらウマやら、わんこも食ってるべ」

旅人「こ、これをか!? 毎日か!?」

女将「そんなたいしたもんじゃねぇべぇ。お兄さんおかしな人だぁなぁ」

旅人(ま、まさか価値が分かっていないのか?)

旅人(こんなものを毎日食べていたら、うなぎのぼりに強くなる一方ではないか!)

旅人(なぜ貴重なステータスアップのアイテムが、こんな村で大量に採れるのだ)

旅人(ま、まさか近くに魔王城があることと関係しているのか?)

旅人(並ならぬ魔力が土壌に影響を及ぼし、そのおかげで……)

女将「お兄さん、どうしたぁ? お口に合わなかったかぁ?」

旅人「い、いや! おいしいでござる!」

女将「そりゃあ良かった。おかわりもたくさんあるだぁよ」

旅人(ここにきて謎が解けたわ……道理ででたらめに強いはずだ……)

【寝室】

女将「ほいだら、お休みなせぇ。何かあったらいつでも呼ぶべえ」

旅人「う、うむ。感謝する……」

旅人(……)

旅人(この村の住民は常軌を逸している!)

旅人(気質は無警戒なまでに能天気、店にはまともな物資もととのっていないくせに)

旅人(竜を一蹴する子供は好戦的で、指で数え切れぬほどの呪文会得に至ってはすべて見よう見まねときた!)

旅人(あげくに毎食ごとにレベルアップ……いや、むしろそれこそがこの村の強さの正体なのだろうが……)

旅人(とにかく、まさに育ってきた土壌が違うのだ。日増しに強くなっていった集団にどうやって勝てというのだ)

旅人(くっ……わが軍もこれだけの環境があれば……いや!)

旅人(そうだ逆だ! もはやこの土地さえ手にいれれば、魔王様も楽に世界を手中に収められる!)

旅人(我が魔族の誇りを下劣な手段で汚してでも、この村を落とさねば!)

旅人(よし、腹はくくった。こうなったら予定通り闇討ちといこう!)

旅人(まずはこの宿の女将を倒す!)

女将「グガー! グガー!」

旅人(うっ……『何かあればいつでも呼べ』と言った割には爆睡ではないか)

旅人(だが好都合。文字通りその寝首をかいてやる……)

女将「グガー! グガー!!」

旅人(我ら魔族のためだ……悪く思うな!)

旅人の こうげき!
ミス! 女将に ダメージをあたえられない!

旅人(!?)

旅人の こうげき!
ミス! 女将に ダメージをあたえられない!
ミス! 女将に ダメージをあたえられない!
ミス! 女将に ダメージをあたえられない! ▼

旅人「硬い!!」

旅人の こうげき!
会心の一撃!
ミス! 女将に ダメージをあたえられない! ▼

旅人「こ、このアストロンめが!」

旅人「いい加減におだぶつ!」

旅人の こうげき!
女将に 1のダメージをあたえた!
女将は わずかに目をさました! ▼

女将「んんん?」

旅人「うっ!?」

女将「うるさい蚊ぁだべなあ」

女将の こうげき!

旅人「ぶ」

旅人は かべに激突した!
旅人は 390のダメージをうけた!
旅人の モシャスが解けた!

側近「い、いかん!!」

しかし女将は ねむっている!

側近「た、助かった……」

側近(急いでモシャスをかけなおさねば……。うっ! い、いかん!)

側近(同じ姿でいる時間が長すぎた! もう今日は旅人には変身できぬ!!)

側近(この姿を見られたら命はない! 急いでこの村から脱出せねば!)

側近(……い、いや待て。女将が起きる様子はない。まだ余裕はあるか)

側近(保身に走りたくとも、魔王様の側近として最低限のことだけはやらねば――)

【厨房】

側近(……よし、調合完了だ)

側近は 宿屋の食料庫に もうどくをばらまいた!

側近(ククク……海の覇者、クラーケンでさえ秒殺する猛毒ぞ)

側近(クク……。……ク)

側近(クラーケンか……この村の者なら喜んで馳走にしそうだ……)

【村の広場】

側近(よし、寝静まっているな。急いでルーラを)

側近(!?)

側近「な、何奴!」

ウシが あらわれた!
ウマが あらわれた!
イヌが あらわれた! ▼

側近「な、なんだお前たちは……!」

ウシ「……」
ウマ「……」
イヌ「……」

側近(目は……開いてる! こちらを見ている!)

側近(敵意もある! すさまじいプレッシャーだ……)

側近(……だがどういうことだ? 襲ってくるどころか露骨な威嚇もない)

側近(……ま、まさか……あまり考えたくはないが……)

側近(『見逃してやるからとっとと失せろ』ということか!?)

側近(た、確かに、日々の食事でかしこさも人並み以上についているはず……)

側近(沈黙の圧力……な、なんと恐ろしい! 吠えられたほうがマシだわ!!)

側近は ルーラを となえた! ▼

ウシ「……」
ウマ「…………」
イヌ「………………わふっ」

【魔王城】

側近(ん? 妙に城がざわついているな)

しもべ「あっ側近様、お帰りなさいませ!」

側近「この騒ぎはなんだ? 何があったのだ」

しもべ「じ、実は魔王様が……」

【魔王の間】

側近「魔王様!」

魔王「よく帰った我が側近よ」

側近「本日の明朝、残存総戦力で例の村に奇襲をかけるというのはまことでございますか!」

魔王「うむ。お前が出払っている間に、海を越えた我が侵攻軍の一国制圧の報を受けてな」

魔王「やはりあの村だけが異常だったのだ。日が経てば脅威となろうと、急ぎ滅ぼすことにした」

側近「お、お待ちください! あ、あの村は、あの村だけは軽々と手を出してはなりませぬ!」

魔王「余の判断に口を挟むか? これはすでに決定したことだ」

側近(あわわわ大変なことになってしまった!)

主役は魔王かと思いきや側近だった

側近「魔王様、恐縮ながらご再考を! 奴らに正攻法で挑むのは危険を伴います!」

魔王「早朝の奇襲が正攻法だと?」

側近「い、いえそうではなく、単純な力押しではという意味で――」

魔王「いいか側近よ。此度の村落攻略は、ただでさえ我々の矜持に泥を塗っているのだぞ」

魔王「たかが田舎村一つに奇襲、それも主力を注ぐなど、本来あってはならぬことなのだ」

魔王「しかし彼の村だけは、都合悪くこの時代に産み落とされた最大の奇禍」

魔王「よしんば全能の魔神が我らに与えた試練ならば、全霊をもってこれに応ずるが筋。違うか?」

側近「で、であれば、毒攻め兵糧攻めなどの搦め手をご考慮に入れても良いのでは!?」

側近「ここでいたずらに兵力を失えば、今後の侵略に多大なる影響が出ましょう!」

魔王「搦め手とな……お前は余に、生身で受けた屈辱の上に恥を重ねろというのか?」

側近「い、いえそんな滅相もございません!」

魔王「諫言は聞くが、決行は揺るがん。そう、そしてお前は村攻略の総大将とする。明日の指揮はお前が執るのだ」

側近「は」

魔王「朗報を期待しておるぞ。では下がれ」

側近「は……ははっ!」

――翌朝――

側近「兵力を報告しろ」

しもべ「はっ! スライム種が約2000、アンデッド種が1000、」

しもべ「物質種が1000、有翼種が800、悪魔種が500、」

しもべ「ドラゴン種が約200! 以上です!」

側近「なんと……魔王様が復活されたばかりだというのに、それだけ集まったのか!」

しもべ「はっ!」

側近(総勢5500! 一国を一日で滅ぼせる大軍ではないか。相手は農村だぞ)

側近(魔王様は此度のいくさを、我ら魔族の黒歴史にされるおつもりなのか……)

側近「士気の方はどうだ?」

しもべ「はっ! みな血の気多く、進軍は今か今かと息巻いております!」

側近「そうか」

側近(こ、これなら……これならいけるかもしれぬ!)

側近「よし、各部隊に伝達! これより進軍を開始する!」

【村】

村の若者「み、みんなあ大変だあ! すんげえ数の魔物がこっちにやって来るべ!」

村の女「どれどれ。あんれまぁえらいこっちゃ」

村の少年「ひえええほんとにすげえ数!」

村の娘「見たことねえのもたくさん混じってるだあ!」

村長「ううむ皆の衆――断固戦おうぞ!」

村の男「おうさ、あんちくしょうめ一匹残らず叩きのめしてやるべ!」

村の女「ほらみんな、いくさ前のメシだ!」

村の若者「さすが宿屋のカミさん、気が利くべえ!」

村の男「こりゃうめぇ! こりゃうめぇ!」

村の女「なんだかいつもより味付けが濃くなっちまったけんど、ちょうどいいべな!」

村の男「んだんだ! オラむしろこっちの方が好きだべ!」

ウシ「ブルル!」 ウマ「ヒヒーン!」 イヌ「わんわん!」

村の若者「ところで、旅人様は一体どこに消えちまったんだろなぁ」

【村の見える丘】

側近(……昨晩、食料庫にばらまいた猛毒……いくらか効果があるといいのだが)

しもべ「側近様、進撃準備がすべて整いました!」

側近「よし――同胞たちよ、聞け!」

魔物の群れ「!」「!」「側近様!」

側近「皆知っての通り、この度の侵攻は魔王様の勅命である!」

側近「しかし攻略拠点に関して疑問に思った者も少なくはなかろう」

側近「たかが人間の村ひとつ。この大軍であれば、満足に蹂躙する機会すら危ぶまれるもの……」

側近「だが奴らをあなどるな! 奴らは伝説の勇者の末裔だ!!」(ということにしておこう)

側近「一人ひとりがでたらめに強い! 我らは数にものを言わせ、確実に息を仕留めていくのだ!」

側近「無論、功労には十分な褒美を与える! 最も活躍した者には、我がどのような願いでも一つ叶えてやろう!」

魔物群「「オオーッ!」」

側近「だが忘れるな! 奴らは魔王様が直々に目をかける障害であることを!」

側近「今日に限っては各々の欲望に勝り、魔王様への忠義を胸に戦うのだ! では――ゆけええっ!!」

群れ「「「「オオオオオッー!!」」」

魔物A「ケケーッオレ様が一番乗りだぜ!」

魔物B「ザコはすっこんでろ、褒美をもらうのはオレだっ!」

魔物C「オレこの戦いが終わったら、側近様にカノジョ紹介してもらうんだ」

魔物D「おい、村からなんか出てきたぜ!」

村長が あらわれた! ▼

魔物A「ケケーッ手始めにあのジジイを血祭りに」

村長は すべてのまりょくを ときはなった!

ぼうそうしたまりょくが ばくはつをおこす!!

まもののむれは 半壊した!!

村長「キエエーッ奴らに穴が空いたぞ! ものどもかかれーいっ!!」

村の男「こらぁおったまげたなあ、村長いつこんな呪文覚えただ?」

村長「つい先日じゃ! それより早く攻めんか! 行かぬならワシが行くぞどけぇい!!」

村の若者「村長に続けえーっ!」

【魔王軍陣営】

側近「ひ、被害は!?」

しもべ「前線部隊壊滅!!」「第二陣も壊滅!」「第三陣突破されました!」

側近「くっ第三陣までも……突破!?」

しもべ「は、はい! 奴ら、凄まじい勢いでこちらの陣営に攻め込んできております!」

側近「ちょ、ちょっと待て、まだ開戦したばかりだぞ!」

しもべ「第四陣もまもなく陥落してしまいます! 側近様!!」

側近「う、有無を言わさずこんな事態になるなど! 我にどうしろというのだ!!」

村長のこうげき! 会心の一撃!
村の男のこうげき! 会心の一撃!
村の女は バイキルトを となえた!
村の少年の こうげき! 村の娘の こうげき!
ウシのこうげき! ウマのこうげき! イヌもこうげき!

魔物E「ひ、ひいいこいつら止まらねえ!」

魔物F「どうなってんだこっちが何してもキズ一つつかねえ!」

魔物G「し、しかも……気のせいじゃねえ、オレ達を倒すたびに強くなっていやがる! 逃げろーっ!!」

村の少年「すげえよあんちゃん! どんどんレベルが上がっていく気分!」

村の若者「おうさ! この戦いでオラたちも成長しそうだな!」

ウマ乗り村長「きょえええっ敵の大将はどこじゃーっ!」

ウマ「ブヒヒーン!!」

ウシ乗り男「獲物は! まだ立っている獲物はどこだべかああっ!?」

ウシ「ンモーッ!!」

村の少年「すげえ何アレかっこいい! 俺も乗りたい!」

村の若者「いつの間に乗りこなしてんだかなぁ。破竹の勢いだべ」

村の少年「ワン公は!? あとワン公がいなかった!?」

村の若者「イヌの奴はほれ、細かいサポートに回ってるべ」

イヌは 村の少女を かばった!
イヌはほえた! まものの ステータスが下がった!
イヌは バイキルトを となえた! ▼

村の若者「縁の下の力持ちってな。邪魔するでねえべよ」

少年「ちぇー」

村の若者「にしてもウチの村の動物ってばぁつくづくタダモンじゃねえべなぁ」

【魔王軍本陣】

側近「ドラゴン種30体が瞬殺だと!?」

しもべ「さ、最終防衛線、壊滅……じきにこちらにも……ぐふっ!」

側近「おっ、おい! おいっ!」

側近(何たることだ……やはり今すぐ制圧にかかるのは早計だったのだ!)

側近(今にして思えば、我がしもべが襲撃をかけたときは、奴らはまだ本気には見えなかった)

側近(しかし今回、こちらの大軍が、目に見える数が、奴らの本気を誘発させてしまった!!)

側近(このままでは――最悪の結末が現実になってしまう! ただちに魔王城に帰還せねば!!)

側近は ルーラを となえた! ▼

村の男「むむ、奴ら引き上げていくべ!!」

村長「これえええ逃げるでない! 逃げるでなぁい!!」

村の女「きいいいっオラァまだ満足してねえべよ!!」

村の若者「あっまだ残党がいるべ!」

村の男「でかした!」 村長「ワシの獲物ォ!」 村の女「きひゃええい!」

まもの「き、きた!」「お助けっ!」「死に物狂いで逃げぐふっ!!」

【魔王城】

側近「……魔王様……」

魔王「おお、存外早かったな。早速報告せよ」

側近「……」

魔王「どうした? 先の戦果を、忌憚なく余に聞かせるのだ」

側近「……は。我が軍は……我が軍は、ほぼ全滅いたしました」

魔王「!?」

側近「生き延びたものも散り散りに逃げ……残す魔王軍は遠征している部隊のみです」

魔王「馬鹿な……馬鹿な! 念を押して用意した数だぞ! それが」

側近「全滅でございます」

魔王「余にその妄言を受け入れよというのか! 相手はたかが農村であるぞ!」

側近「妄言ではありませぬ。全滅したことは真実です。そして」

側近「奴らの血気たるや……いつここまで乗り込んできてもおかしくはありませぬ」

魔王「な、何だと!?」

側近「恐れながら……恐れながらこのままでは、魔族そのものが滅び去ってしまいます!!」

魔王「……よい。下がれ」

側近「ど、どちらへ!?」

魔王「彼奴らを迎え撃つ」

側近「危険です! いまここで魔王様が斃れることになっては、我々魔族の」

魔王「わきまえよ! いま、余が斃れると申したか? 人間の農民風情に、余が」

側近「無礼は百も千も承知です!!」

側近「奴らを滅ぼす方法は、もはや時の流れに頼るほかありません!」

側近「魔王様がこの時代、この時期に復活するには、余りにも間違いがありすぎたのです!!」

側近「ここは天災をやり過ごすがごとく、今一度眠りにつくべきです!」

魔王「おのれ側近、さては人間共に与したか! 口が過ぎるぞ、身の程を知れ!!」

側近「魔族のためを思えばこそ! 我が生涯を懸けた具申、どうかお聞き入れを!!」

魔王「…………」

側近「…………」

魔王「………………次に余が目覚めたときも、その献身をもって余に仕えるがよい」

側近「魔王様っ……! はっ、喜んで!!」

【村】

村の女「どんどん食べるべ。しばらくはご馳走だぁよ!」

村の少年「うめえうめえ! ほれワン公も食いな」 イヌ「ワン!!」

村の娘「ウマさんもモーモもたんとお食べ」 ウマ「ブルル」 ウシ「ブモウッ」

村長「いやあ、久々に暴れたわい。ほっほっ」

村の男「オラの勇姿、見せてやりたかったべよ」

村の若者「で、結局あの大群はなんだったんだかなぁ」

男「そらあおめえ魔物だって気まぐれぐれえ起こすさぁ」

若者「魔物って気まぐれであんなに集まるもんなんだぁなぁ……」

少年「あんなにたくさん、どっから沸いたんだろな?」

男「どこだろっと、オラたちはこの村を守り抜くだけだべ」

村長「その通りじゃ。ワシらが生きているうちは、この村は平和じゃ」

村長「それに古い言い伝えによれば、この平和を脅かす魔物の長、魔王が現れたとしても」

村長「いつだって勇者様が現れ、ワシらを助けてくださる。何も心配はいらんのじゃ」

村長「それまではワシらも目先の平和を守っていればよいのじゃ。何も心配はいらぬぞ。ほっほっ――」

こうして まおうは みずからを ふういんし
ふたたび よに へいわが おとずれた   ▼

やがて つきひがたち むらは ほろびたが
むらのだれもが このたたかいを きおくすることはなかった  ▼

まぞくたちも みずからの ほこりのため
このたたかいを しょに しるさなかったため
じじつは ときのながれとともに きえていった  ▼

かつて ひとつの むらが
よを しはいたりえる まおうをしりぞけ
せかいを すくった

その れきしを しるものは
だれも いない


END

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この記事のコメント一覧
1 . 名無しのメインの絵に食い付かないラビット  ID:CVr.ta1SO編集削除
家畜たちの地味な活躍がいいね!

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