一年前、結婚2年もたずに離婚した。
彼とは一年半付き合っての結婚で、反対する人は誰もいなかったし
割と順調に式まで辿りついた。
でもなんとなく引っかかってたことがあった。
義母は私のことを本当は気に入ってないんじゃないかなぁって思ってたんだ。
何か言われたとか何かされたというのではないから誰にも相談できなくて
チラッと彼に聞いても「気のせい」って言われたから
マリッジブルーみたいなもんかなと思う事にしてた。
そう感じた理由ってのは、義母の私を見る目なんだよね・・・。
ニコニコしてても目だけは笑ってないと感じた。
それは結婚したあとも消し去れない不安感になってて
だんだん義母のことを怖いと思うようになった。
結婚して一年目のお正月のこと。
義両親と私たち夫婦で初詣に出掛けた。
運転は夫。義父は自分が運転しないときは車酔いするから助手席に。
私と義母はそれぞれの夫の後に座った。
帰りにあるレストランに入ることになったんだけど
駐車場が一杯なので夫以外3人は先に車を降りて店に入ることになった。
駐車した車の右側は車が出入りしてて危ないから
左から出ろよって夫に言われて、それは義父母にも聞こえていたはず。
義母が車を降りて、そのあとに続いて出ようとしたら
義母が勢いよくドアを閉めた。
丁度ドアが閉まる部分に手を引っかけていた私は手を挟まれて悲鳴。
人差し指、中指、薬指の爪がもげた。
手を抑えて痛みに耐える私を見下ろす義母と目が合ったんだけど
ものすごく冷たい目で、ただ見下ろすだけだった。
まさか態とじゃないとは思うけど、普通そんなことがあったら
閉めてしまった側の方がパニックになりそうなもんだけど・・・な。
義父は義母を叱りつけ、夫はスマホで休日診療を探して
結局そこで義父母と別れて私たち夫婦は病院へ。
そのあと、義母が怖いことを夫に必死で訴えたけど
やっぱりなかなか分かってくれなくて、でも今後のこともあるし、とにかく義母の本心を知りたかったので
その日の夜、話合いの場を持つことにした。
そこで泣きながら語った義母の本心が衝撃だった。
義母なりに苦しんでいたそうだけど、私ちゃんが悪いんじゃないことは分かってるけどどうしようもないという話。
義母は学生時代、虐めにあってて
そのリーダー格の女の子に私がそっくりなんだって。
だから結婚を反対するとも言えなくて、でも顔を見ると思い出して憎たらしくて
どうしようもない。できれば帰省は息子ひとりで来てほしいって。
その日は義母の気持ちだけ聞いてお開きになったけど
その事に対する問題の深刻さが、夫と私とでは温度差がありすぎた。
夫は
「世の嫁さんたちは旦那の実家にゃ帰りたくないってぐらいだからお前にとっても渡りに舟じゃん〜」とか
「俺が帰ってる間、楽出来るじゃん〜」
って感じ。
私からすれば、そんな簡単なことじゃなかった。
子供が生まれれば旦那と子供だけ行かせるわけにもいかないし
私のことは見たくなくても、子供には会いたいだろう。
でも子供が私に似てたらやっぱりドアに挟まれたりするのか?とか。
第一、冠婚葬祭だってあるし、私の顔はみたくないと言いつつ
将来の介護のことまで覚悟できてるのかな?とか
考えだしたらキリがない。
義母の気持ちも分からないわけでもない。
でも私が何かしでかしたのならともかく
そういう理由で拒否されて、私の気持ちはまるっきり無視されてるのが堪えた。
ある日、夫に
「なにかいい解決策ないかなぁ」
って話しかけたら突然キレて
「しょうがないだろ!お前の顔見たくないって言うんだから!だったら整形でもしてこいよ!」
って言われて、なんかもうこの結婚生活の全てが嫌になっちゃった。
夫も違う顔の女と再婚して、夫婦仲良く実家に帰って
義父母に可愛がって貰った方がいいんじゃないかって考えるようになって
離婚を切り出した。
その方がみんなにとって幸せだと思うよって半年ぐらい説得してやっと夫も折れた。
離婚後、無駄だった2年間を振り返ると落ち込んで落ち込んで
なかなか立ち直れなかった。
一ヶ月ぐらい経った頃に義父が訪ねて来て
両親の前でテーブルにおでこを擦りつけんばかりに謝った。
「妻の理不尽な理由で娘さんの人生を狂わせてしまった」
とか言って、
「こういう形でしか詫びのしようがない」
と言って
無理矢理200万置いて行った。
うちの両親も私もここでも結局「虐めが原因」と言われると
何も言い返せなかった。
たぶん夫もどうしていいか分からなかったんだろうなって
今になって思える。
でも義母の私を見る目ってのが
いつも頭の片隅でチラついて離れなかったんだ。
それから解放されたかったってのが今思えば一番強かったのかも。
私が嫁でいることは義母にとっても多分不幸だったろうと思うし、これで良かったと思ってる。
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