些細なことと言えば些細なことなんだが、とんでもない勘違いが起こった。
俺は妻と息子(9歳)と暮らしている。
この間、俺が夕方頃に「仕事が長引くから今日は帰りが遅くなる」という旨の電話をした時、妻が
「今から買い物に行くけど何か買ってきてほしいものある?」
と訊いてきた。
俺は試しに
「100g1000円くらいのステーキ肉をヨロ…」
と言ってみたが即却下された。
これは分かりきっていたことなので別にいい。
そして俺は、栓抜きが何処かにいってしまって見当たらないということを思い出し、それを買って来てもらうことにした。
それは即OKしてくれたわ。
しかし夜遅く俺が家に帰ると、ダイニングテーブルの上にはラップがかけられたレバー炒めがあるだけだった。
ステーキ肉は勿論、栓抜きもどこにもなかった。
翌朝、妻に栓抜きのことを尋ねると
「ああ、あなたそんなこと言ってたね。あれ?そういえば買ってないわね。なんで買ってないの?」
と言ったw
こっちが聞きたいくらいだったが、よくよく話を聞いてみると買い物に行ったのは息子だったようだ。
そして妻は買い物リストを息子に渡したということだった。
息子の小銭入れの中に押し込まれていた買い物リストを見てみると、牛乳、パンなど色々な食材の後に「千抜き」と書かれていた…
簡単に言ってしまうと、息子はそれを「ちぬき」と読んだらしい。
店員に
「『ちぬき』ってどこにありますか」
と訊いたようだわ。
さぞかし店員も驚いたことだろうと思う。
そして、息子は店員に
「お母さんが『お父さん、ステーキ食べたいみたいだよ(笑)』って言ってた!」
というようなことを言ったのだった(朝、息子が嬉々として俺と妻に語ってくれた)。
店員は推理した結果『血抜きする必要のある肉?…レバー?』と思いついたようだ。
伝言ゲームが失敗したような形に終わったわけだが、
『栓抜き』が最終的に『レバー』になるのは、どの伝言ゲームでも有り得なさそうだわ。
とにかくその日は「栓抜き→レバー」の衝撃が消えなかった。
「抜き」を読めたことには俺も少し驚いたので、一応そのことについては褒めておいたw
妻が、栓抜きを「千抜き」と書いたことについても、もちろん爆弾級の衝撃を受けたなww
でもとにかくその一連の流れに大分驚いた感じだわ。
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