蒸し暑い夏の夜、アパートの集積所にゴミを出しに行ったら、開けっ放しの2階の窓からかなり激しい感じのアレの声が聞こえた
そのアパートには、部屋も名前も知らないが、顔合わせれば会釈くらいはする可愛い女の子が住んでて
うわぁ……これ、あの子の声かな('A`) とかガッカリしてたら、当の御本人がゴミ袋もって登場した
女の子「えーっと……」
俺「あー……ねぇ……」
ものすごく微妙な感じの空気の中で、暑いっすねとかなんとか自己紹介したのが最初の会話でした
ありゃ気まずかったな
仲間意識というかなんというか、嫁さんと妙な連帯感が生まれてしまったその夜の何日か後、仕事帰りのコンビニで偶然会って、帰り道が手持ち無沙汰だったもんでちょっと話した
あの夜の声ってのは嫁さんの隣の部屋に住んでた女の子で、嫁さんとは時々話をする程度の仲。
ちょうどその頃、カレシを部屋に呼ぶようになったらしい
嫁さん、その女の子と会ったときに思わず、このまえの夜カレシさん来てました?とか聞いてしまい、なぜそんな事を聞くのかと質問を返されてもうまくはぐらかせずに、とうとう、アレの声が外まで聞こえたと言ってしまったんだそうで。
さりげなくそれとなく婉曲的に、あなたは性交渉時のお声がとても大きくていらっしゃるからお気をつけあそばせ、と伝えるのがものすごく恥ずかしかったと、思い出しただけで照れている顔が可愛くて、そういう態度がなんとなくイメージ通りだったんで、思わずホッとして呟いてしまった”良かった”を嫁さんに聞かれてしまい、で、もうやぶれかぶれでその場で全部打ち明けてしまった
嫁さんとなんとなく仲良くなったのはそれから
本人は、何もそんなに必死にならんでも…ってくらい
声を我慢しちゃうタイプでした
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