ある日、外出先の道端で、
「もしかしたら○○じゃない?」
と、旧姓で呼びかけられた。
見ると、気持ちの悪い顔の太った女がニヤニヤ笑っていた。
全く見覚えがなく呆然としていたら、
「あたし、A子だよ。覚えてない?」
と言われた。
A子は高校の時の同級生で、当時はスタイル抜群の美少女だった。
これがあのA子?と唖然としてたら、
「懐かしいな、どこかでお茶していかない?」
と言われた。
最初はとりとめもない思い出話をしていたが、やがてA子は真顔になって
「あんた、K子と仲良かったよね。あの人の連絡先知らない?」
と聞いてきた。
K子も元同級生で、学生時代、A子はK子のことを執拗に馬鹿にして虐めていた。
巧妙なイジメだったので学校で問題になることはなく、なぜか先生たちの間ではA子は人気者扱い、虐められてるK子の方に問題があるような扱いだった。
A子は今、イジメを後悔して、K子に謝りたいのだという。
でも、卒業後K子はすぐ引っ越してしまい、同窓会名簿でも転居先不明になってる。
元同級生に聞いて回ったが、だれも行方を知らないと言う。
「○○(私)にも聞きたいと思ってたんだよ〜。でもあんたの電話番号も分らなくてさ。
今日会えたのは天の助け。ね、K子のこと知ってるでしょ、教えて」
と懇願された。
ちなみに、私も結構虐められていたけど、私への謝罪は一切なかったw
私が、
「あの頃のことを謝りたいという心掛けは立派だけど、なんでそんなに焦ってるの?」
と聞くと、A子はなんだかぐちゃぐちゃ言い出した。
よくわからなかったけど、まとめるとこんな話だった。
卒業間近のころ、K子が変なお札みたいなの持ってきて
「A子が一生幸せになれない呪いをかけてやった」
って言った。
A子は当然馬鹿にして、取り巻きたちと笑ったんだけど、K子は大マジで
「私は命をかけて呪った。A子の運は吸い取られて、これから何もうまくいかない」
と言っていたらしい。
そんなことはすっかり忘れていたが、A子はここ数年いろいろなことがうまくいかず、
病気にもなってしまった。
今は本当に行き詰っているとのこと。
先日、霊能者に視てもらったら
「呪われている」
と言われ、K子のことを思い出した。
K子に謝って呪いを解いてもらいたいと思い、同級生に聞いてみたが、だれも連絡先を知らない。
それどころか、K子が死んだという噂もあって、怖くなっている…
私は、
「ごめん、K子の連絡先は、私も知らないんだ…」
と答えるしかなかった。
でも、ちょっと思い出して付け加えた。
「そういえばK子の家って、どこかの有名な神社の神官の家系だったはず。
あの子霊感も強かったし、本物の呪いを掛けることは、できたんじゃないかな。
まして、もしK子が死んでて、言葉通り命がけで呪ってたとしたら… ちょっとヤバいかもね」
A子は青ざめて、どうしよう、どうしようと言いながら帰って行った。
ちなみに私は、K子の連絡先を知っている。
その夜、さっそくK子に電話して、このことを教えてあげた。
「あー そういえば高校の時、そんなこと言ったわぁ!
あのお札? 「ムー」の特集見て書いたんだよ〜。
今で言うところの、厨二病ってやつ? うわ恥ずかし〜」
と悶絶していた。
子育てと仕事に忙しいK子は、A子のことなどすっかり忘れていた。
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まぁそういうことだ、A子も努力不足で上手くいかないことを呪いのせいにできるんだからいいんじゃね
そういう状況だとうまく行くものもうまく行かない。悪いほうに転がっていく。
牛の刻参りのとき誰にも見られないように、ってのはこういう理由もある。
術者が忘れてるようじゃ解呪も無理だし打ち返すことも無理
よきかなよきかな
胸糞が増えてるからすっきり。
作り話でも


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