俺「遅れてすんません、ここいいっすか」
嫁「どうぞどうぞ、はじめまして」
俺「あ、どうもはじめまして。若いですね」
嫁「いきなり歳の話ですかwwww」
近所の同級生がセッティングした飲み会で初めて会った。
30人くらいいて年齢もバラバラだし知らないヤツが多かった。
遅刻してったら端に座ってたのが嫁だった。
色々あって付き合ったのはその2年後だが。
近場で集まるって飲み会だった。
近場っていっても田舎なんで車で30分圏内が近場。
当時の俺は32、彼女は24。
小柄で目が印象的でおっぱいと尻がでかかった。
でも派手じゃなくて、ちょっと田舎の素朴さがある感じ。
俺の好み。
見た目若いんだけどすごく落ち着いてて、喋ると歳よりちょっと上に見える。
俺はその頃親や親戚が勧めてきた見合いを結納までいって破談にされて落ち込んでた。
元々もてない君だったんで、学生時代の自虐的な失敗談で笑いをとるくらいしか芸がなかったから、ヤケになって話し始めた。
同じテーブルの人たちはオチまで聞かずに微妙な笑いで別の話をし始めたので、まあすべったけどいいかと思って俺は話をやめた。
そしたら横にいた嫁が笑いながら
「で、どうなったんですか?」
って聞いてきた。
「すべったんだからいいよ」
って言ったら、
「いやいや、オチがあるんでしょう?オチまで言ってネタですよ。
それに興味がありますので、是非最後まで話してください」
最後まで話すと、
「おもしろかったです。でも二度とやっちゃダメですよ」
と笑ってくれた。
感性がちょっと一般的じゃない子なのかもと思ったけど、俺は嬉しくなって、そこから嫁と雑談で盛り上がった。
そこで携帯番号とメアドもゲットした。
そこから色んな地域イベントとか飲み会とか、あんまり遊ばなかった俺も参加するようになった。
嫁がイベント主催する人の手伝いをしていて、そういうところによく顔を出してたから。
嫁は派手にもてるタイプじゃない。
が、地味にもてるタイプだった。
俺みたいなヤツを飲み会でちらほら見た。
だけど嫁は気づいてないらしかった。
しっかり者で真面目、ユーモアはあるけどカタい感じのする嫁は、どことなく人と一線を画してるような感じもあって、そこに踏み込むヤツはあんまいなかった。
それに、現物は見たことないけど嫁に彼氏がいるって噂もあった。
気持ちを腐らせながらいいお友達でい続けた。
推定Fカップのおっぱいさわりてーと思いながら。
結納の件で自暴自棄モードが続いていた俺は、飲み会で数々の失敗をしそれで嫁に叱られ世話をされつつ、2年近くの歳月が過ぎていった。
2年近く経ったある日、嫁が彼氏と別れたとか
彼氏が浮気相手とできちゃった結婚したとか、びっくりする噂が流れた。
実際には彼氏と言われていたのは歳が近く仲の良い従兄で、従兄はただ遠距離恋愛だった彼女とまっとうに結婚しただけのことだったが、あんまり言われすぎて嫁は気がふさいでいた。
俺は彼氏がいると思って遠慮して手を出さなかった俺は、友人期間2年のうち半年くらい別の彼女がいたことを神棚に上げ全力で嫁にくいついた。
イベントで会って話すとちょっと愚痴られ、励ましてるうちにちょっとだけ仲良くなった。
嫁は普段メールも電話もしない人だったが、ある日電話が来た。
「ねえ、おばあちゃんから大量にとうもろこしもらったの。
あんまりもらいすぎてウチじゃ消費し切れないんだけど、いる?」
俺や俺の一家が食べることが大好きだということを覚えていたらしい。
俺は一も二もなく承諾した。彼女は車で俺の家まで持ってきてくれた。
嫁の家は何かしら田舎や知り合いから届くらしく、それから色々なものを回してくれるようになった。
嫁の父親が偏食で小食で、家にあっても処理し切れないらしい。
それまでは近くの料理屋さんにまとめてあげていたこともあったらしいが、料理屋さんが廃業したのであげるところを探していたそうだ。
ある日、また何かをくれると朝からメールがきた。
俺はいつもの礼にと手土産を持って嫁の家に物を受け取りに行った。
俺も嫁も休みだったので、ドライブに誘うと嫁はOKしてくれた。
まわりに誰もいない2人きりで長時間話したことがなかったので、俺のテンションは右肩上がりだった。
ちょうど俺の家は家族が出払っていたので、俺の家に誘ったらちょっと悩んでたけどきてくれた。
ワンルームのアパートとかだったら来なかったと思う。
隣の家が近くて近所には誰かしらいる田舎の家なので、何かあっても大丈夫だと思ったんだろう。
居間は陰で暗かったので、縁側で庭を見ながらコーヒーを飲んだ。
俺はコーヒーが好きじゃなかったけど、嫁は好きだって知ってたから、場所のわからないコーヒーの粉のありかを旅行先の両親に電話して聞き、頑張ってコーヒーを入れた。
嫁はおいしそうに飲んでくれた。
おいしいものをおいしそうに食べたり飲んだりするのが嫁の長所のひとつだ。
たくさんのことを話した。
自分の性格、学校生活とか今の仕事のこと、趣味、失敗談や成功談、家族のこと、自分の長所は何かとか欠点は何か、果ては宗教観まで。
話しているうちに合わないところ、合うところ、感心するところ、色々見えてきた。
話をやめなかったのは嫁のことをもっと知りたいと思ったからだった。
嫁もきっとそうだったんだと思う。
膝を突き合わせてひとしきり話すと、縁側でまったりとした。
それから嫁をもう一度見た。
嫁をこっちを見てた。
目が合った。
付き合いたい、というよりはこの子と結婚したいと思った。
そう思ったら
「結婚を前提にお付き合いしてください」
って言ってた。
さすがに古臭いだろう、結婚を前提になんて今の若い子には重たいだろうと言ってから恥ずかしくなったが、嫁はしばらくじっと俺を見て頭を下げた。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
嬉しくなって嫁を勢いこんで抱きしめた。
嫁も抱きしめてくれた。
その後おかしくなって二人で笑った。
「なんかお見合いみたいだった」
「仲人も親もいないのにww」
って笑った。
二人とも友達づきあいは長かったし、物のやりとりをしているので、付き合いも親公認でトントン拍子に結婚まで進んだ。
俺は自分に自信がなかったが、嫁の親は俺を気にいってくれたようだった。
俺は嫁と付き合い始めてから随分陽気になったらしく、そこがよかったようだ。
俺の家族も嫁を気に入ってくれた。
嫁のいまどきぶらないところがいいらしい。
また嫁の見た目は今は亡きじいさんの好みらしかった。
今でも
「この子をじいさんに見せたらどんなに喜ぶだろう」
とばあさんが泣くくらいだ。
じいさんは俺を可愛がってくれてて、「嫁ができたら嫁に渡す贈り物」や「嫁に子どもが出来たら嫁に渡す贈り物」を死ぬ前に用意してくれてた。
今年、嫁が妊娠しました。
嫁が安定期に入って、のろけたい欲がでてきた。
嫁には
「知らない人ならいいよ」
と言われたので、書きました。
読んでくれた人ありがとう。
嫁愛してる。
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県民の半分が熊らしいな
実際はどうなのか稚内って。
言うたった言うたったwwww
も
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