上杉謙信公が、手元にあった一文字在銘の二尺三寸六分の刀一降りを磨上(すりあげ)つまり中子を切りつめて短くしようと研ぎ師をお召しになった
研ぎ師は承知しましたと承って、刀を持って座を辞した

さて、この研ぎ師、帰って刀を刀箪笥にしまってその晩は床に入った
そうすると、その晩の夢枕に見目麗しい一人の姫君が立って

「どうか、私を切らないでください、お願いいたします。」

と研ぎ師に頼み込んで、すーっと消えた

はっと目が覚めた研ぎ師は、翌朝頼まれた磨上の仕事に掛かろうとしたが、昨晩の夢が気になって、どうしても仕事に掛かる気になれない
それで、その仕事を一日延ばして次の日にすることにした


すると、その晩にまた件の姫が夢枕に立って、

「どうかどうか、私を切らないでください」

と涙を流して、頼み込むので研ぎ師はこの姫君がどうにも哀れになって、

「貴女はいったいどなたなのですか?」

と聞くと

「鶴と申します。しかとお頼みいたしましたぞえ」

と言うと、消えてしまった

飛び起きた研ぎ師は、どうも鶴と言う姫はこの太刀の化身らしいと言うことで磨上を中止して、返還した
それ以来この太刀は「鶴姫一文字」と呼ばれ、戦前まで上杉家に代々伝えられていた


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1 . 名無しさん  ID:K2UpmavT0編集削除
だから何なんだろう?
2 . 名無しさん  ID:xBJsXQsZ0編集削除
『しかとお頼みいたしましたぞえ』

鶴・・・自分の用件言って消えたとかw
交渉成立してないだろwww
3 . 名無しさん  ID:XoW1zN7f0編集削除
鶴のひと声である
4 . 名無しさん  ID:Rt4ISipsO編集削除
×鶴姫一文字
○姫鶴一文字
米沢市上杉博物館所蔵・重文

なお、明治十四年に採られた押形と1588年に採られた押形を比べると2cmほど短くなっている。
結局は歴代上杉家当主の誰かが磨り上げたらしい。
5 . 名無しさん  ID:83EdqtWy0編集削除
どこで感動するの?
6 . 名無しさん  ID:6DaGUIaD0編集削除
鶴姫と聞いて、つる姫しか出てこない俺はダメなのか
7 . 名無しさん  ID:xBJsXQsZ0編集削除
※4
明治14年(1881年)東北、北海道を巡幸した明治天 皇は、米沢市の上杉家に立ち寄り休憩したが、明治天皇は 無類の愛刀家であり、伝来の名刀の数々の閲覧に夢中にな るあまり、翌日の予定をキャンセルするという事件があっ た。中でも、この姫鶴一文字を特に気に入り、押形(刀身 の拓本)を持ち帰った。

また、名の由来として、以下の伝承がある。

ある時、謙信は、この太刀が振るうに少々長すぎると思 い、研師に磨り上げて短くするよう命じた。預かった研師 が夜に夢見たところ、美しい姫君があらわれて「どうか切 らずにお願い致します」と嘆願するのであった。翌日も夢 に姫君があらわれ、名を聞いたところ「鶴と申します」と 言ったところで目が覚めた。不思議に思い、腰物係(刀剣 管理役)に相談したところ、腰物係も同じ夢を見たとい う。そこで二人は謙信にこの不思議を言上し、磨り上げは 中止されたという。もっとも、天正16年(1588年)に上杉 家中の某が採ったという押形本が存在するが、この押形と 比べると2センチほど刀身が短くなっているようである。 江戸時代中に上杉家当主の誰かが研がせたらしい。(どやっ
8 . 名無しさん  ID:ZVBWOMf30編集削除
謙信に頼んだ方が良かったんじゃないか?
9 . 名無しさん  ID:.MhOyFAr0編集削除
のちの麻呂の化身である
10 . 名無しさん  ID:5AsVhRYF0編集削除
>>4
ダイエットしたんだよ
11 . 名無しさん  ID:Kt2DhH9F0編集削除
失敗するのが怖かった、手間賃が恐ろしく低かったなどの理由で放った苦しい言い訳が、500年近く語られるとは、研ぎ師も思っても見なかったろうなw
12 . 名無しさん  ID:YXCSSQrNO編集削除

刀の名前を間違えた時点で、この話は終わりですね
13 . オレ  ID:bIVFCQ44O編集削除
刀の化身がでるなんて…
まさにBLEACH!
14 . 名無しさん  ID:8TSapFGZ0編集削除
話を聞いて良かったなか悪かったなと思ったと
15 . 名無しさん  ID:SGRTxrMV0編集削除
研ぎ師と鶴の濡れ場は省略されてるのか?
16 . 名無しさん  ID:OZ4.LnU90編集削除
戦後は?

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